うどんさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

うどん

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オーソン・ウェルズの オセロ(1952年製作の映画)

4.1

成り上がりの将軍が部下の口車に乗せられ妻に憎悪を抱く。

冒頭でオセロの顛末は明かされ、彼がどうしてこうなったのかを追う。

オセロに扮するのは黒塗りのオーソン・ウェルズ。低音ボイスで体格も良く、将軍
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暴風の処女(1933年製作の映画)

3.8

周りの優男に色目を使うも決して体は許さなかった女性が自動車事故をきっかけに男の恐ろしさに直面。

事故にあったあげくにあんな目に…負の連鎖というか…

ハットを被って煙草を吹かすギャングの頭がイイ味出
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結婚式のメンバー(1952年製作の映画)

4.2

兄の結婚がきっかけで情緒不安定になる妹。

感情の起伏の激しい12歳の少女を公開当時20代後半のジュリー・ハリスが熱演。

少女の叫びを受け止める家政婦さんと茶々を入れる従弟のコミカルだがハッとさせら
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ほかげ(2023年製作の映画)

4.0

戦後間もない日本。ある女性の所に孤児が逃げ込んで来る。

同監督の『野火』と地続きのような世界観。 未来に希望を持てず心に傷を抱えた登場人物達の訴えかけてくるような瞳に吸い込まれる。

心が通じ合
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若い傾斜(1959年製作の映画)

4.4

働きながら弁護士を目指す青年が自社の汚職事件を知る。

これは面白かった!青春映画でありサスペンス。 友のために孤軍奮闘する赤木圭一郎、過酷な状況に追い込まれても気丈な清水まゆみ等助演陣の魅力が光る
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逃亡者(1959年製作の映画)

4.2

高額報酬に釣られ運転手を引き受けた青年が思いもよらない犯罪に加担する事に。

山荘密室劇。凶悪だけどどこか緩い3人のギャングと勇敢な人質達の攻防戦。それをオロオロ傍観する長門裕之。

勇気を振り絞
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九人の死刑囚(1957年製作の映画)

3.5

死刑囚・小林旭が何をしたのかは徐々に明らかになるが、他の死刑囚についてはその歴等多くは語られない。盲目の子ども達に慕われている超聖人の卜全おじさんとか何をしでかしたのか…

しかし服装が自由な監獄だな
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悪の報酬(1956年製作の映画)

3.8

善良に見える人が実は…という話。

組織の多くの人間から顔が知られていない太田なる人物の正体については早い段階で察しがつくけど、そこからのドラマが肝。

大物ぶっていた三國連太郎(特別出演)のあっけな
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顔役(ボス)(1955年製作の映画)

3.7

非情な香港マフィア(実は…?)を演じる三橋達也。暴力的だが殴り方がどこか優しい?

ゴリ押しで水島道太郎刑事を退ける展開には苦笑。

クライマックスをかっさらう人物が意外。

正欲(2023年製作の映画)

4.2

多様性という言葉が浸透してきたこのご時世に考えさせられる作品。
「普通」ってなんなのでしょう。
何にしても他人に危害が及ぶようなモノはやはり淘汰されるべきであると思う。

彼と彼女が「手を組んだ」場面
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大空の野郎ども(1960年製作の映画)

4.0

新聞社に所属する命知らずのカメラマンと生真面目なヘリ操縦士。

実際の事件の写真や映像が使われてるのか、実録風の構成。

機体を使用した空撮も迫力満点!

笑顔で危険(特ダネ)に飛びつく夏木陽介の
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悪名(1961年製作の映画)

3.9

シリーズ1作目。 以前観たのは10作目・悪名幟。田宮二郎の役名が違うし話の繋がりはないのかな?

冒頭、バカボンパパルックでも凛々しい勝新。そっちの意味の兄弟ではなく、仲良し兄弟でええやん?と田宮を
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007/ サンダーボール作戦 4Kレストア(1965年製作の映画)

3.8

奪われた原爆搭載の戦闘機捜索を命じられる00ナンバー達。手がかりを掴んだ007はバハマへ飛ぶ。

ドクター・ノオから続けて観ると、予算の違いを如実に感じられる。

冒頭のスペクター幹部会議のギスギス感
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007/ ドクター・ノオ 4Kレストア(1962年製作の映画)

3.8

シリーズ第一作!当時自分と同じ年頃のショーンコネリーは既に大人の色気ムンムン。

ドラゴンと間違えられる戦車やドクターノオの造形や設定等、一作目から冒険してるな〜。だからヒットしたのだろうね。

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007/ リビング・デイライツ 4Kレストア(1987年製作の映画)

4.0

演習中に00ナンバーが暗殺されるというスリリングな開幕。

米ソ冷戦末期。当時の背景を色濃く反映したハード路線。

軽口は控え目で情に厚い4代目ボンド。ティモシー・ダルトンは微笑むと口元がV字にな
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遠い一本の道(1977年製作の映画)

4.2

勤続30年表彰の日、そこに至るまでを思い返す国鉄職員。

業務の効率化に順応していく者、取り残される者。挿入されるインタビュー音声や労組の活動等ドキュメンタリー的な作りに見入る。

軍艦島は公開当
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親分(ボス)を倒せ(1963年製作の映画)

3.5

元警官で今はヤクザに身を落とした男。ある殺しを目撃した弟の身を守るために、嘘の証言をするよう説得するが…

拳銃片手に弟を陥れた関係者を脅す復讐鬼・高倉健のイキすぎた凶暴性に震える。

弟役の沢本忠雄
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伊豆の踊子(1967年製作の映画)

4.1

日活版は2年前に鑑賞済。現代パートは無し。(むしろ日活版が異色なのか)

五目並べを早くしたくてカラスの行水・読み聞かせをせがむ等、仕事を離れるとこどもに戻る内藤洋子がキュート。

基本ぶっきらぼ
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漫画横丁 アトミックのおぼん 女親分対決の巻(1961年製作の映画)

4.1

漫画から飛び出してきたような個性溢れる面々の賑やかなコメディ。原作気になるなー。

店の権利書を賭けたスリ対決もハンカチでというのが良心的(?)

『ブギウギ』楽しく視聴中なので、歌手引退後の笠置
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夢二 4Kデジタル完全修復版(1991年製作の映画)

4.0

竹久夢二と清順監督の独特な映像表現の超配合。40代のジュリーが艶っぽく滑稽に演じる。(妖怪ハンターと同時期)

こんな発想どうすれば思いつくんだ!?の連続。漬物にされる広田レオナ😂

長谷川監督、グ
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陽炎座 4Kデジタル完全修復版(1981年製作の映画)

3.7

美しく混沌とした映像表現。そして話の構成の難解さも極まってる。
『殺しの烙印』を見て「わからない映画だ」と激怒した当時の日活の社長は公開時既に故人だがこれを観たらどう反応したのだろう。

ツィゴイネル
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朝の波紋(1952年製作の映画)

4.3

お互い別の貿易会社で働く男女の出会い。

冒頭から英語で融資を依頼するデコちゃんカッコいい。反面、英語に弱く曜日を間違え契約をすっぽかす池部良のマイペースなキャラは新鮮。

基本言動が無神経な岡田
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.9

脅威に直面する人々のドラマに関しては幾つか思う所もあるけど、普段このジャンルを見ない層でもとっつきやすい構成だったと思う。

シンゴジから単独作が続いてるのでそろそろ別怪獣との戦いが見たいなー。
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闇に流れる口笛(1961年製作の映画)

3.4

ある港町に現れた青年の目的とは…?

和田浩治&吉永小百合。このカップリングは初めて見た。
21〜22歳の青年を演じる和田浩治だが公開当時まだ17歳。

口笛の正体はちょっと拍子抜け。

和田浩治はじ
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夜の狼(1958年製作の映画)

3.7

両親のために立ちんぼで金を稼ぐ少女の純真な心に触れるやくざ。

芦川いづみが両親の仇のように恨んでいた葉山良二に好意を抱く展開が唐突でちょっと困惑。

金子信雄がいつもの感じと違うクールなサイコ野郎。

みな殺しの拳銃(1967年製作の映画)

3.5

親分の元を離れ反旗を翻す宍戸錠、藤竜也、岡崎二朗の三兄弟。

藤竜也が狂犬すぎる。銃撃で踊り狂う死に様が壮絶。

家族のために命乞いをしていた藤岡重慶も結局しんでしまう🥲

闇を裂く一発(1968年製作の映画)

4.2

メキシコ五輪を目指す3人の新米警察官が射撃の腕を見込まれ殺人犯捜索の任務に就く。

射撃をスポーツと捉えていた新米刑事の葛藤。

ベテラン×新米の3班体制で進む捜索パートのワクワク感!

消灯後
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野獣の復活(1969年製作の映画)

3.9

出所後、実業家に転身した元やくざが訳アリな弟の仕事を請け負うことになるが…

渋みが増した40代半ばの三橋達也。老練な銃さばきがカッコいい。

スゴみを見せていたが結局命乞いをする大滝秀治の滑稽さ
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男性飼育法(1959年製作の映画)

3.5

ギリシャの女達に習い夫への不満を爆発させる妻たち。

冒頭、豪華な朝食にタカる蠅。謎の装置に座りながら朝風呂を楽しむ森繁。笑い所としてはここがピーク?

淡島千景を姉のように慕っていたという淡路恵子。
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弾丸大将(1960年製作の映画)

4.0

米軍の演習場で着弾した不発弾等を拾い集め生計を立てる危険なヤツら。

元は自分達の耕地なのだからとタダでは転ばない姿勢は逞しいが実際こんな無鉄砲な人達がいたのだろうか…

南廣演じる不発の善、俺に
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白い粉の恐怖(1960年製作の映画)

3.7

麻薬密売の現場で捕まるも捜査の協力を条件に恩赦を受ける女性。しかし中毒からは立ち直れず…

先日観た『地獄の用心棒』ではヤク中役だった三國連太郎が一転して取締官に。(愛称はスーさん🎣)

骨となっ
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黒い画集 あるサラリーマンの証言(1960年製作の映画)

4.3

不倫が明るみになる事を恐れ嘘の証言をしてしまう管財課長。

面白い展開だなぁ。桂樹課長も当初は自分が重要参考人だとは思いもしなかったのだろうと考えると少し同情する。
嘘を突き通さざるを得なくなる哀し
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雪国(1957年製作の映画)

3.4

東京からやって来た妻子持ちの画家とある芸者が恋仲となる。

二人のいちゃいちゃをくどいくらい見せられて食傷気味。

画家・池部良の東京での生活を一切見せない作りはあえてなのかな。

本筋と一切関係のな
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夏目漱石の三四郎(1955年製作の映画)

4.2

進学の為に熊本から上京してきた青年の恋物語。

『城ヶ島の雨』以来に山田真二主演作を見る。作中でも言われてる通りまさに「美男子」

この頃の八千草薫さんからは浮世離れした美しさを感じる。

登場シ
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潮騒(1964年製作の映画)

3.9

養子に出された先から戻ってきた少女に一目惚れする漁師の青年。

焚き火の場面のやり取りには純愛コンビとはいえ、まさか…?とドキドキした。

東京の大学に行った子の唐突な心変わりと悔悟の手紙は余計な
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灼熱の椅子(1963年製作の映画)

4.4

無鉄砲さで成り上がっていくチンピラの悲劇。

これは痺れた。彼の生い立ちを考えると切ない…

ボスの椅子を狙う和田浩治と赤いジャガー購入を目指す山内賢。堅実な夢を持つ山内に軍配。あんな出逢い方をし
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