山羊さんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

男はつらいよ フーテンの寅(1970年製作の映画)

3.8

寅さんがモテないすぎるの巻。前作よりも荒っぽさやどうしようもなさが消え、愛嬌たっぷりな良い人感がぐっと高まりました。
個人的には3作目が一番好きなんですよ。なんか切なくて。
女房子供がいると嘘をつくと
>>続きを読む

俺たちに明日はない(1967年製作の映画)

4.7

最高に無計画で、真に行き当たりばったりで、ひどく刹那的。
「好きな恋愛映画は何ですか?」と聞かれたら、私はあえてこの作品を挙げることにしています。
だって他のどんな映画見ても、逃走する車の中で爆笑する
>>続きを読む

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017年製作の映画)

-

なぜか勝手に原作をゲームだと思ってたやつ。
意外と子供がバタバタ死ぬ映画。びっくり箱系のホラーですが、驚かせ方も単調じゃなく色々工夫を凝らしていて良かったです。

ピザボーイ 史上最凶のご注文(2011年製作の映画)

-

ピザボーイに扮するジェシー・アイゼンバーグが、わけのわからない二人組に絡まれてわけのわからない銀行強盗を働き、その他諸々わけもわからず奮闘する青春の物語です。ほんとうに微笑ましいなあ。

ビッグ・フィッシュ(2003年製作の映画)

3.2

ファンタジーたるものかくあるべき的な映画です。ファンタジーとは誰かの心に育ち、誰かの心に寄り添うもの。

実際に父親の話は、まったくの荒唐無稽な代物というわけではなく、現実で関わった大切な人たちへの彼
>>続きを読む

震える舌(1980年製作の映画)

4.3

日本で最も怖い映画(暫定)一位に認定しよう。開始5分で観始めたことを後悔しました。
2万人にひとりの感染症、破傷風。患者に求められることはいたってシンプル、絶対安静にして全ての刺激を避けて。
ほとんど
>>続きを読む

続・男はつらいよ(1969年製作の映画)

3.6

寅さんが京都に住む元芸者のお母さんと再会するエピソード。ラストシーンの親子の後姿がすごく印象的。
1作目「男はつらいよ」と2作目「続・男はつらいよ」は寅さんのお騒がせで喧嘩っ早い性格や下品な言葉遣いの
>>続きを読む

男はつらいよ(1969年製作の映画)

3.6

第一作目はもう何回だって観てるのに、また見たくなります。気楽に見れるのも良いです。適当に途中から見ても面白い作品です。貴重です。
倍賞千恵子さんがういういしい。外見も内面も天使。でもお兄ちゃんに頬をぶ
>>続きを読む

しとやかな獣(1962年製作の映画)

3.8

これまた演劇チックな作品。グロテスクなまでにさもしい家族を、ドタバタ喜劇調に描いています。
舞台は戦後、高度経済成長期の団地の一室。画面中、右に左に移動して、慌ただしく模様替えをするところから始まりま
>>続きを読む

子宮に沈める(2013年製作の映画)

3.4

何が起ころうと目を逸らさないつもりで観ました。
メタファーが秀逸。終盤が拷問だけど、胸糞というだけで低評価つける気にはなりません。良い映画だと思います。「誰も知らない」と同じような暗澹たる気持ちになり
>>続きを読む

TOKYO!(2008年製作の映画)

3.5

こういう新進気鋭の監督が作りました的な作品好きだなあ。まとめてこういうのばっかり観たい時期ってあるよね。
三作とも全く別角度で東京を描いていて、感受性の殴り合いみたいになってたけど、オムニバス作品とし
>>続きを読む

ミニマリズム: 本当に大切なもの(2016年製作の映画)

-

ガラクタを罵ってて悲しくなりました。ガラクタの悪口言うのはどうかと思います。1ドルの物を10ドルで売るようなビジネスだって、ちゃんと人の役に立っています。そうやって経済は回ってるのに。みんながミニマリ>>続きを読む

女囚701号 さそり(1972年製作の映画)

3.2

梶芽衣子さんが死ぬほどかっこいい。きちんと勧善懲悪でした。しかし血も涙もない女囚たち。思いもよらないものが凶器になる感じが面白かったです。
主題歌は今までずっと藤圭子さんの曲だと思ってたけど、こっちが
>>続きを読む

母なる証明(2009年製作の映画)

4.5

良い意味でこんなに辛気臭い映画は韓国にしか作れません。サスペンス物かと思いきや、もっと重たいテーマを孕んでいます。アジョンとジョンパルの不可解な依存関係に関しても、惨めな人間どうしのあまりに繊細な心の>>続きを読む

復讐するは我にあり(1979年製作の映画)

3.6

モデルが西口彰っぽいなあと思ったけど、やっぱりそうでした。
厳格なカトリックの家庭に生まれ、男っぽく堂々とした犯人像、にこやかに人を殺し、やけに女には甘い。臆面もなく嘘をつき、詐欺をはたらき、あまりに
>>続きを読む

オズの魔法使(1939年製作の映画)

3.8

ミュージカルの中で一番好き。特に理由はないけど最高。
少女時代の思い出補正とかあるだろうけど、「Over the Rainbow」はいつだって沈んだ心を何処か当てもなく遠いところに連れて行ってくれます
>>続きを読む

#生きている(2020年製作の映画)

-

オープニングがやたら良いです。やっぱり備蓄は大事。

ドクター・スリープ(2019年製作の映画)

3.1

超能力バトルSF映画でした。キューブリックの世界観は感じられませんでしたが、シャイニングのオマージュが満載でとっても懐かしいです。山道を登っていく時の音楽は相変わらず最高ですね。スティーヴン・キングの>>続きを読む

博士と彼女のセオリー(2014年製作の映画)

3.6

終盤エディ・レッドメインがホーキング博士にしか見えませんでした。素晴らしい演技。
全体的に奥様目線です。夫婦の絆と、やはり夫婦の現実のちょっぴりほろ苦さがメインで、物理学者としての天才ぶりに関してはだ
>>続きを読む

ロストガールズ(2020年製作の映画)

-

ロングアイランド連続殺人事件の実録です。
殺害された女の子の追悼式に出席する顔ぶれは母親や姉妹ばかりで、いわゆる被害者サイドに男性の姿が見当たらないのが印象的でした。これはおそらく制作側に何らかの意図
>>続きを読む

白昼の誘拐劇(2017年製作の映画)

-

事実は小説より奇なり。それにしてもお嬢さんだけならまだしも、大人がここまでコロッと洗脳されるものなんだろうか。
加害者の手練手管も凄いけど、サイコパスの人って異常に社交性があって魅力的でモテる人が多い
>>続きを読む

空とぶギロチン(1975年製作の映画)

3.2

やっと観れました。
無敵の首切りギロチンをぶん投げて同僚を一人ずつ消していく壮大な内ゲバの物語。
ちょん切るのは手動です。
皇帝陛下が暇人すぎて感動した。

X-DAY 黙示録(2016年製作の映画)

-

クリーチャーの質感のゲームっぽさが否めません。敵も時間厳守でちょっと微笑ましいですね。サクッと観る分には良かったです。大きなプールに塩水溜めて(あるいは海で)、そこに一日潜ってたらいかがでしょう。

ジャックは一体何をした?(2017年製作の映画)

3.0

なるほど、わからん。誰か頭のいいひと教えてください。
15分もの禅問答に匙投げてサル見てるしかないんだけど、このサルの口元が雑コラみたいになってるので、もう正気の保ち方がわかりません。
デヴィッド・リ
>>続きを読む

イレイザーヘッド(1976年製作の映画)

4.2

メタファーに埋もれて死ねそうな映画。
奥さんはいわゆる「授かり婚」で、(婚前交渉の有無を気にしていたことから)それなりに厳格な家庭の育ちであるためか、誰にも望まれない不幸な子を産んでしまう。これが主人
>>続きを読む

華氏 119(2018年製作の映画)

3.7

すげー面白い。トランプラリー鮮明に覚えてるわ。当時は日本のメディアをはじめ多くの専門家・知識人の誰もがヒラリー当選を確信していて、トランプになろうものなら世界経済は崩壊するとまで言われていたのに、いざ>>続きを読む

ダラス・バイヤーズクラブ(2013年製作の映画)

3.3

実録です。無鉄砲に生きてきた人もエイズになると弱っちゃうね。病気は嫌ですね。身も心も弱る。製薬会社の利権問題とか、何処の国にもあるんだろうなと思うけど、一刻を争う末期病者からすると堪ったもんじゃないよ>>続きを読む

アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

3.3

大真面目なんだかふざけてるんだかよくわからない映画でした。名刺バトルは完全にコントだし、終盤とかバイオハザードと化してたし。もしサイコホラーの皮を被ったブラックユーモア・コメディなら、シリアスと滑稽の>>続きを読む

セント・オブ・ウーマン/夢の香り(1992年製作の映画)

3.8

アル・パチーノの演技が圧巻。
偏屈で傲慢な老人という第一印象、警戒心、決して交わらない心と心の隔たりが、ごく自然な人間心理の結果として、春の雪解けのようにいつのまにか温かく消えてゆき、新しい絆が芽生え
>>続きを読む

パシフィック・リム アップライジング(2018年製作の映画)

-

無印に比べてデル・トロみが薄れている…と思ったらやっぱり監督が代わっていました。
デル・トロ作品の持ち味である商業的な匂いのないひたむきさ、オタク趣味の脂ぎったむんむんとした熱気みたいなものが失われて
>>続きを読む

秋刀魚の味(1962年製作の映画)

3.6

結婚が全く個人的な問題になってしまった現代では絶対にお目に掛かれない作品。
この作品を観るときは、男性が家事をするなんて考えられなかった時代背景というものをちゃんと考慮してあげるべきだと思う。
平成・
>>続きを読む

響 -HIBIKI-(2018年製作の映画)

-

響の人格に問題ありすぎて色んな意味で驚きました。沸点低すぎてちょっと周りの人たちが気の毒だったかな。

それはともかく100人中100人が傑作だと思う小説や映画や音楽って、実際は存在しないんじゃないか
>>続きを読む

海街diary(2015年製作の映画)

3.4

時間がゆっくり流れる優しい作品。
広瀬すずのみずみずしい魅力が際立っています。

イカとクジラ(2005年製作の映画)

3.7

テーマは結構笑えないんだけど、リラックスしてコミカルに描いている、良い意味で肩の力を抜いた作品でした。
あと、いわゆるスルメ作品だと思う。注意深く見てみると、人間の描写が非常に細やかなことに気づきます
>>続きを読む

ブレックファスト・クラブ(1985年製作の映画)

4.3

思春期の一日は大人の100倍長い。シンプルに傑作です。
スクールカーストでバラバラの5人が土曜日の補習授業で初めて顔を合わせ、教師と言う【共通の敵】を見出すことで、なんとなく心を通わせる。
「月曜日に
>>続きを読む

未知との遭遇(1977年製作の映画)

-

まさかのほっこりENDでした。微妙に首ふりふりする宇宙人激カワです。