あーやさんの映画レビュー・感想・評価

あーや

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渇水(2023年製作の映画)

1.5

水道の給水停止執行を行う水道局の職員を主人公に据えた物語。

現代日本において水道代を払えなくて困る人々にスポットライトを当てた話というと、何だか恐ろしくニッチだなあというか。

変なプライドを捨てて
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.5

ドイツの世界的指揮者の私生活をドキュメンタリー的に映しながら、約束されたキャリアへの道を自らが撒いた種によって転がり落ちていく様子を描いた作品。

キャンセルカルチャーや、権力構造を利用した性的搾取に
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星の旅人たち(2010年製作の映画)

4.9

息子の不慮の死を契機に、その意志を継いで巡礼の旅へと出かける父親の物語。

大きなどんでん返しがあるというわけでもなく、言ってみれば淡々と進む物語なのだけど、非常に抒情的かつ宗教的で示唆深いストーリー
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PLAN 75(2022年製作の映画)

1.1

安楽死制度が実現した架空の日本社会における、ある種の思考実験的な様相を呈した作品。

冒頭で"PLAN 75"が超高齢化社会への対策として制定されたことをほのめかす表現がなされており、作品全体を通して
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Winny(2023年製作の映画)

2.0

日本のIT業界において極めて重大な意味を持つWinny事件を扱った物語。

Winnyに関連した一連の話において最も重要なことは何なのかと言えば、「IT技術を受容する土壌が、日本においては司法やメディ
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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

4.7

あまりに有名な作品なので作中で使用された一部の曲は事前に聴いたことがあったのだけど、改めて映画として見るとやはり音楽のクオリティが他のミュージカル作品に比べると随分と高いと思った。
音楽だけでなく演出
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ジュラシック・パーク(1993年製作の映画)

4.4

1993年公開の言わずとしれた恐竜映画。
多大な工夫が凝らされ、アカデミー賞獲得に貢献した高い映像技術も、今現在では正直チープに感じられる部分はあるものの、当時に思いを馳せれば革命的だったのは言うまで
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ノマドランド(2020年製作の映画)

3.5

貧困のような社会問題にフォーカスした作品なのかと思っていたけど、どちらかと言うとノマドの人々の独特の人生観が主題の作品っぽい。

主人公は、ノマドとは言ってもキラキラしたリモートワークのソフトウェアエ
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きみに読む物語(2004年製作の映画)

3.7

時代背景を色濃く反映させたラブロマンス。
まさに王道中の王道展開。。

ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日(2012年製作の映画)

4.8

単なるサバイバルストーリーかと思いきや、実は宗教的な意味を多分に含んだ大変示唆深い物語。分かる人には分かるし、分からない人には掴みどころがない話ではあるけど、無神論者にとってかなり視聴の価値がある作品>>続きを読む

水の中のつぼみ(2007年製作の映画)

3.3

なかなか実らない青春の恋をジェンダーフリーで描いた物語。
偶然見かけた女の子に一目惚れし、そのまま水泳クラブに入って空気のように溶け込みいつの間にかお近づきになっているのが絶妙にシュール。

好きな人
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

4.7

単にゲームをやっているだけだと見えてこない景色が見えてくる愉快な一作で、マリオの世界観はアニメーションでも存分に展開できるのだなあと。
マリオがパルクールの天才であることも、クッパが普通に怪物であると
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.7

育児を代行してくれるロボットが殺人ロボットに変貌するという、よくあるロボット反逆もののストーリー。

出てくる大人がみんなクズばかりなんだけど、そこの対比としての純粋で優しげな側面と、逆に人間同様の醜
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サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

5.0

突発性難聴になり、聴力を喪失したドラマーが自身と向き合う物語。

聴力が失われつつあることに気付き、自己否定に走り、聾者のコミュニティを見つけて暫しの安らぎを得て、再び音の世界に舞い戻り、「静寂」の価
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フィンチ(2021年製作の映画)

3.7

太陽フレアでオゾン層が破壊されたことにより荒野となった地球を、ロボットと犬と一緒に旅する物語。

映像作りには大変気合が入っていることが伝わってくるものの、脚本の方はとてもありふれたポスト・アポカリプ
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パーマー(2021年製作の映画)

3.6

刑務所帰りで更生中の主人公と性的マイノリティーの少年という一見なんの関係もなさそうな2本の軸に、「人はなりたい自分になれる」というテーマでもってある種の共通点を持たせた物語。

家族と他人の境界線が曖
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テトリス(2023年製作の映画)

3.9

世界的に有名なゲーム「テトリス」の権利を巡る争いを描いたノンフィクションストーリー。テトリスのモチーフを活かした非常に凝った演出が多め。
一応ノンフィクションだが、劇中にも登場したテトリスの開発者アレ
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戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

2.3

人種レベルで異なる価値観や宗教観を混ぜ合わせたらどうなるか?というネタをこの時代の、とくに日本の作品で色々と試せたのは良かったと思う。今似たような話をやろうとしても色々と障害になることがありそう。>>続きを読む

インターンシップ(2013年製作の映画)

1.8

デジタル化のあおりを受けて職を失った中年男二人がGoogleのインターンシップに参加する話。
主演二人の演技は悪くはなかったものの、ストーリー展開はありきたりなもので先が完全に見えている話だった。ヘッ
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マッキー/Makkhi(2012年製作の映画)

4.3

ハエに転生して、自分を殺した男に復讐するという非常に独特な展開の物語。
とにかく発想がユニークなことに加えて、謎に高い映像技術、ひたすら一人芝居をやらされていたであろうメインキャストの優秀な演技が特徴
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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.5

時間軸の逆行と交差により展開されるSF作品。

過去から未来に向かって進んでいくものには、未来から過去に向かって進んでいくものが時間を遡っていくように見えるし、その逆もしかりというところで物理学チック
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バーフバリ 王の凱旋 ≪完全版【オリジナル・テルグ語版】≫(2017年製作の映画)

4.1

恐らく神威を纏って戦っているという設定だからか、戦闘シーンがもはや常人のそれではない。。

インドの文化や風俗、歴史などを踏まえた上での制作になっていると思われるので、分析すれば色々と面白い見方ができ
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バリー・シール/アメリカをはめた男(2016年製作の映画)

4.2

冷戦時代にCIAと麻薬カルテルを同時に顧客に持って中南米を飛び回ったパイロットの実話。

歴史的な正確性は必ずしも担保されてはいないものの、とはいえ楽しみながら当時の中南米情勢の裏側を垣間見ることがで
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オデッセイ(2015年製作の映画)

4.9

事故により火星に取り残された宇宙飛行士が、科学の知識を駆使して地球へと帰還するまでを描いた物語。
教養という観点において非常に得られるものの多い作品で、子供に視聴させるのにもうってつけのストーリー。
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ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)

3.6

生まれつきの障害により、顔が変形した少年の学校生活を描いた物語。
主人公のオギーだけではなくその周囲の人々が抱える割と普遍的な悩みについても描かれ、「誰もが苦労しながら生きている」というところで、必ず
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2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

3.5

1968年の作品にもかかわらず、当時のコンピュータの延長線上に奇妙なくらいの人間味を持った人工知能を見出しているのは純粋に凄いと思った。。

宇宙の描写や、高度な撮影技術も含めて、一つの作品として高く
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7月22日(2018年製作の映画)

3.8

2011年7月22日に発生した、ノルウェーでの大規模なテロ事件を描いた作品で、犯人と弁護士と被害者遺族のうちの一つという、3視点から迫っている。

この事件を、「テロを許してはいけない」の一言で単なる
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キャプテン・フィリップス(2013年製作の映画)

5.0

ソマリア沖にてアメリカの貨物船が乗っ取られた、マースク・アラバマ号乗っ取り事件を描いた作品。

海賊船に遭遇するところから事件が集結するまで、とてもスリリングかつ精細に描かれており、トム・ハンクスおよ
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消えない罪(2021年製作の映画)

4.0

殺人の罪で服役後出所するものの、世間の風当たりの厳しさに直面する女の物語。
いわゆる「犯罪者のその後」をテーマに扱った作品のはずなんだけど、作中で起こるどんでん返しのせいで、このテーマがブレてしまった
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ミナリ(2020年製作の映画)

4.7

アメリカンドリームを掴むべく、アーカンソー州へ移住して農業を初めた韓国人移民一家の物語。
加えて、日本国内からの評価だけ世界での評価に比して異様に低い(とてもよくある)映画の一つ。

韓国とアメリカの
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ドリームプラン(2021年製作の映画)

4.8

娘二人を世界最強のテニスプレイヤーに育て上げた父親のノンフィクション作品。
原題が"King Richard"であることや、映画に対する娘のコメントから考えても、この作品の主人公はあくまでウィル・スミ
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ミッドナイト・エクスプレス(1978年製作の映画)

4.8

麻薬の密輸に失敗して、トルコの刑務所行きとなったアメリカ人の実話。ただし脚色は多め。

話の大筋としては脱獄を扱った刑務所ものということになるが、場面がコロコロ変わるうえに、他の作品のような脱獄までの
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ウォールフラワー(2012年製作の映画)

3.8

ハイスクール青春ものだけど、台詞回しや物語全体を通して流れる雰囲気があまりに叙情的すぎて、良い意味でも悪い意味でも不自然。。。

主人公はとても暗い過去を持っているものの、情報が断片的すぎて作中の描写
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ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

4.8

アメリカの田舎町で、弟は知的障害、母親は極度の肥満体と、何かと問題のある家庭を切り盛りしていく苦労人の主人公のストーリーであり、本当に話の中身としてはそれだけなのだけど、ノスタルジックな雰囲気も相まっ>>続きを読む

バタフライ・エフェクト(2004年製作の映画)

4.7

本来、いわゆるタイムリープとカオス理論におけるバタフライ・エフェクトは同一の概念ではないのだけど、最近とくに日本で一般的に見られるようになったタイムリープもののエンタメ作品では、これらが一括りになって>>続きを読む

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