なゆ

姑獲鳥の夏のなゆのレビュー・感想・評価

姑獲鳥の夏(2005年製作の映画)
3.5
京極夏彦氏の百鬼夜行シリーズの世界観を実に昭和の映画的に表現していて観る京極夏彦作品として一つのありな作品だと思います。横溝正史シリーズの市村崑監督作品を思い出しました。
ストーリーとしてはあの弁当匣小説を2時間に収めることは難しく、また小説でモノローグの多い関口くんがキーマンである作品のためある程度表現はしているものの関口くんが久遠寺涼子との再会によって憑かれてしまった原因の言及が直接的な表現がなく映画だけ見てもはっきりしないだろうなと感じました。度々姑獲鳥の下半身から血が出てるものの、かなり暗喩的。しかし永瀬さん関口くんはなんて関口くんなんだ…堤さんの京極堂も素敵ですが今の御歳で今一度演じてもらいたい気持ちはあります。当時も良いけど少し若々しい京極堂というイメージ。京極堂の飼い猫『柘榴』の名演技は必見です。鳴き猫可愛らしい。
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