マリアンとコネル(ポール・メスカル、高校生はさすがに無理があるよ)。くっついたりはなれたり、嫉妬したり喧嘩したり。もどかしくてしかたない。お互いに逃げてばかりいないでもっとちゃんと真っ正面から向き合えばいいのに。セックスの相性も抜群、お互いに好き、なのに？無駄な自尊心が邪魔してる。あぁ、いるよねこういう二人って。中途半端な関係性で何年もいて振り回されるのは周りの人たち。多分ふたりは似すぎてるのかもね、相手の考えてることがわかりすぎるのも恋愛関係においては邪魔になるんだよね、。こんな関係性の相手がいたら、心も体ももう他の人では満足できないよ。この二人と付き合う相手に同情してしまう。永遠にベッドの上で二人だけの世界でいればいいのにって。
今時珍しくLGBTQ+要素が全く無いのも逆に新鮮で悪くないと思う。それに絵面が汚くないドラマ/映画なのがよい◎残酷な暴力も銃もドラッグもゲロも汚物まみれのトイレも登場しない。『Normal People』といえど十分恵まれた環境の人たちのように思える。アイルランドの田舎町とはいえ。「ストレートの白人男性の優位さ」の苦悩は私にはわからないけど。無い物ねだりでみんなもがいている。
ただ個人的に主演2人が全くタイプではないのであまりひきこまれず。そのうえ何度も何度も執拗に繰り返される二人の情熱的で生々しいセックスに、長編ドラマ仕様の女性向けポルノ(セックス＝美しく尊いものである、に重きをおいたポルノ)を見てるような気になった。でも、心も体も一番わかりあえる理解者であり恋人であり親友、そんな存在がいることが羨ましくもありかわいそうでもあり、やっぱりちょっと嫉妬した。うん…、一番強く最後に残った感想は、羨ましい、だった。
