トケグチアワユキ

ボクたちはみんな大人になれなかったのトケグチアワユキのレビュー・感想・評価

1.0
ノスタルジーだけしかない。
この映画からも原作からも、腐臭がする。

こういうストーリーを他人に見せるメンタリティに吐き気がする。
同時代を遠くない環境で生きていた経験を持つ者として、この空気を肯定する気には到底なれない。
こんなに捻じくれた優越感で出来上がったストーリーをありがたがってる若者たちが不憫でしかない。
8割がゴミで2割がクズ?
ジジイがニヒルを気取ってカッコつけてんじゃねぇよ!!
大人になれなかった?
開き直ってどうする。
ああ、恥ずかしい。


復活した小沢健二の曲が聞こえてきた時、マジで吐くかと思った。
〈性懲りもなく〉とはこういうことだ。
現実としていま生きてしまっている我々がいることは否定しても仕方ない。
ただ、浮かれたあの時期を反省の欠片もなく今また追認できるとは、どういうメンタリティか。
カラオケ屋で、テメエの10代20代の曲だけ歌い続けて、やっぱイイヨネーとか言ってるのと何も変わらない。
その部屋の中でお前らだけで乳繰り合ってろ!! 出てくんじゃねぇ。

絶対に認めない。
作品の出来不出来を言う前に、スピリットとして認める訳にはいかない。

デイヴィッド バーンが「アメリカン ユートピア」の中で、自分のスノビッシュな気持ちを恥じ、歯を食いしばって変わろうとしている2021年に、こんなノーテンキなノスタルジーで生きてる同世代がいることを恥ずかしく思う。
私たちのバカさと放蕩のツケを払わされている若者たちに謝りたい。
見る価値なし。



旧姓をカッコでくくりフェイスブックの中で笑う画像が、正視できない醜悪さ。
こんな伊藤沙莉を観たくなかった。