このレビューはネタバレを含みます
2023年4作品目。
やっと行けました。
超大作!
interrrvelと映ったけれども、3時間一気観でした。(最近では分けて放映する作品も減りましたね…テアトル梅田で観た、エクス・リブリスが最後かな。)
全く中弛みなく、伏線回収も素晴らしく、アクションシーンもそれぞれ迫力があり、かつワンパターンでなく…普段はアクションはあまり観ない自分でも夢中になりました。
ラーマの登場のシーン、1人で暴徒化した大衆の中に飛び込み、執念で任務を遂行する様子。
対立構造、立場的には複雑であるものの、ラーマが水で顔を洗うシーンで、惚れていました。
ビームとの橋での出会いのシーン。
遠くに居て、初見の2人なのに、手を振り合図しながら、川の上でなす術なくなった少年を助ける。
バイクに乗るビーム、馬に乗るマーラ。
水を使うビーム、火を使うマーラ。
この構造はその後の戦闘シーンでも何度も出てくる。
何度も出てくる、という、この映画の壮大さを物語ります。
普通の映画より長く、更にとんでもないシーンが次々と巻き起こる為、全ての感想は記しきれないという気がしている。
自分にとっては、ビームも素敵だけれど、とにかくラーマに惹かれた。
ダンディでお洒落というのもありますが、ビームを引き立てるためにダンスでわざと負けて、おんぶしてあげるところや、
-結果ではなく、立ち向かうことに意味がある
として、どんな状況に置かれても、諦めずに手足を動かし続けるところ。
村を守るためにお父様を撃たなきゃ行けなかったことや、ビームを鞭で打たなきゃいけなかったことで、辛い思いも沢山しているけれど、常に前に進むためにタフであるところ。
精神力、覚悟がすごい。
(無限まやかしさんで語られていましたが、"日々の鍛錬"がリアルに描かれているのが良い。急にご都合主義で強いのではなく。)
ダンスのシーンも良かったなぁ。
"ナートゥをご存知か?"から始まる、目眩くダンスシーン。
いけすかなかったイギリス人男性も踊り出した時に、ラーマがグーサインを送ったのも尊い。
ダンスとはマウンティングや競争ではなく、楽しむもの。
のちの、ラーマ、ビーム♩の歌に合わせるのも良き。
改めて感じたけれど、ここ何年かのKPOPなどに代表されるダンスナンバーは、インドダンスナンバー要素を取り入れているなぁと。思ったら、IPOPという呼び名もあるそうな。
最後に、
ラーマとビームは実在したインド独立闘争の英雄をモデルにし、"もしもであっていたら?"と描かれたストーリーだったそう。
フィジカルな戦いだけでなく、いつの時代も、「無理だ、できない」でなく、「絶対に自分がやり切る」、という覚悟を持った人が歴史を動かしてきたのだな、と思った。