さらしな

RRRのさらしなのレビュー・感想・評価

RRR(2022年製作の映画)
3.8
インド映画の華やかさやハチャメチャなアクションを存分に楽しめる映画。一方で、大英帝国に占領されていた時代が舞台なだけあって、シリアスな描写も多い。勧善懲悪スカッと系なのは間違いないけれど、そこに至るまでには精神的にも物理的にも痛々しい描写は含まれる。そのような辛い状況の中で育まれたラーマとビームの友情は尊く、苦境に悩みながらも決断し邁進する彼らの生き様は美しい。
アクションとダンスが素晴らしいのは言うまでもなく。なんかもう規模が違う。もちろんCGも多用しているだろうが、人の密集具合とかね、邦画じゃまず見ない。やり過ぎなくらいのアクションも、元ネタやモチーフにインド神話があると思えば、人が軽々しく放り投げられようと、虎や狼と戦い始めようと、なんか受け入れられてしまう。カッコ良いけれど、そのやり過ぎ感がちょっと面白くもある。
あとは、ラーマがビームとの友情と己の使命との間で板挟みになる苦悩と、ビームの純朴で気高い精神性が見どころですね。
私にとって3時間は正直長かったけれど、削れるシーンは一つもない密度の濃い3時間だったと思う。
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