Riisa24

百花のRiisa24のレビュー・感想・評価

百花(2022年製作の映画)
2.8
前情報なにもなしで鑑賞。
認知症を患った母と、過去にわだかまりを残した息子のストーリー。

---日々刻々と記憶を失っていく母を世話しながら、「こちらは母との忘れたい記憶に縛られ苦しんでいるのに、勝手に楽になっていくなよ」と訴える息子の泉。
彼らの過去になにがあったのか。泉は、病気の肉親、過去の因縁との向き合い方にどう答えを出すのか。---

『(若年性)認知症』
近年、その言葉もよく聞くようになり、身近に捉える機会も増えたが、この病気の主観的映像化パターンとしては斬新で不穏な表現だったと思う。興味深かった。

「お母さんずっと謝っているよね。いつまで謝らせるつもり?」という婚約者の言葉。
分かっているつもりだったけど、直近で実母に「あの時自分がしていたことは間違っていた。後悔している。」と謝らせてしまった現状を重ねて、非常に苦しくなった。

刺さる台詞、興味深い映像化、演じる役者のすごさなどはあったけど、わたしは川村元気の脚本合わないのかもと今作を観て思った。
『世界から〜』を観たときと同じ、映像への違和感やプロットのチグハグ感が随所にあって、ハマらない…。
享楽的で生々しい人間を描いてるかと思いきや、ご都合的だったり独善的な締め方をする気がする。
ヌルッとした "良い話" で終わるのが微妙。
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