身勝手な太陽

血ぃともだちの身勝手な太陽のネタバレレビュー・内容・結末

血ぃともだち(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

 結局、Cinema Lab(シネマラボ)という「映画の実験レーベル」企画は失敗だったのだと思う。NHKが特集番組を放送したことで前評判は高かったし、その番組の冒頭から流れていた映像が「血ぃともだち」のものだった。
 実際には、4人の監督の中でも最も早く撮影を始め、最初に完成していたからという理由しか無いのだろう。
 そもそも、その内容は押井監督のコミカルアニメ「ぶらどらぶ」を踏襲し実写化したもので、内容には共通する部分も当然多い。

 ところが、その「ぶらどらぶ」も2020年に展開される予定だったが、コロナ禍で公開未定に(その後TVアニメ化されてる)。
 そして2020年4月の公開予定だった「血ぃともだち」もコロナ禍によって4度延期され、苦肉の策の一夜限り公開が実現したのは、ポプランの公開日2022年01月14日よりもさらに後の2月5日で、着順としては4監督中最下位である。
 ただ、ようやくそれが実現した事で、ほどなく「血ぃともだち」を動画配信で視聴する事ができるようになった(※ ここ良く分からないんだが、映画館で上映しないと動画配信もできないの?)。

 押井監督だが、一夜限り上映では恨み事連発だったように思う。「たたられた」から始まって、ロケ地まで毎日往復2時間半かかったとか、未成年出演者がいたから撮影時間が足りなかったなど、苦労話として言ってるつもりなんだろうけど、そうなった原因は今もシネマラボのHPに書かれてる「限られた制作予算」と、意味不明な「監督絶対主義」だよな。
 だけど、本当に苦労したのは、それに付き合わされた演者たちだろうに、大きな権限を与えられた監督が今さら愚痴るのはおかしい。

 苦言だらけになったけど「血ぃともだち」を世に出してくれた事には感謝しているし、大人が見るにはちょっとつまらなかった「ぶらどらぶ」よりは、映像表現の美しさや、美少女たちのはつらつとした演技はやはり良い。

【追記】
今年もNiziUが紅白に出るそうで、成長したヴァンパイア少女が歌って踊るわけですな。
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