このレビューはネタバレを含みます
元々劇場公開される予定が企業買収等色々あり、結局Netflixでの公開となってしまったという悲運な経歴を持つ本作。
ストーリーは割愛。
「見かけや噂で判断しちゃいけない」それは分かってるが、現実的に難しい事ではあるだろう。
しかしそれが過ちだったかもしれないと思った時、過ちと分かった時、どう行動すれば良いのか？
その答えを登場キャラクターの心情や、良質なアニメーションで教えてくれる。
違う境遇の存在でありながら同じような立場になってしまった2人を、時にはコメディチックに、時には感情的に描いているが、その描写がとにかく丁寧で、本作のメッセージをより強い物へとさせている。
ちょっと教訓じみていると感じたり、ちょっと引っかかる部分もあるかもしれないが、それを忘れさせ弾き飛ばしてくれるようなエネルギッシュさや感動が本作にはある。
人間の優しさ、そして愚かさの根底に迫った傑作の長編アニメーションと言えるだろう。エンディング後の世界を見てみたいと思ってしまった自分は野暮だろうか。
ニモーナ:白石涼子
リズ:新垣樽助
