新木

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミーの新木のネタバレレビュー・内容・結末

3.2

このレビューはネタバレを含みます

めちゃめちゃ怖かったです。『TITANE』で意識飛んだ以来のことが起きそうでしたが、ギリギリセーフ。特に音の臨場感がものすごく嫌でした(良い意味で)。

ただ内容は凡作で。いいね至上主義のTikTok世代?がいくらフィクションやフェイクに日常的にどっぷり浸かっているからといって、さすがに明らかに科学的でない現象に警戒心なく、なぜあの儀式(と便宜的に呼んでしまいますが)を続けられたのか。身内で盛り上がるだけで彼らの承認欲求は満たされるものなのか。その場の空気で友人の命を危険性を軽んじ、瞬間の楽しさを優先させる若者の心情はわかるが、いいねがたくさんもらえるなどの描写などもないまま、ミアの母親の話に展開していくのは足りないかなと。道で瀕死で横たわっていた有袋類のカンガルーに親子関係を重ねるのは、小手先技術の代名詞である伏線のつもりか。安易にしか映らない。一方でミアの母親への未練もどこまであるのかが掴めず。最後ミア自らが死人側に行くのは、物語を上演時間の枠内できれいに収めて終わらせてしまい、鑑賞後のこちらに残るものは特になかったです。

残る疑問は、親友のジェイド一家(特に母親)はそこまでミアを信用できた理由は。なぜジェイドの弟がいろいろ喰らわなければならなかったのか。とにかく視覚的に痛くて辛かったです。
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