高峰と三船はドギマギし、中北とはヒリヒリする。壊れてしまってもおかしくない、小林との間は、不思議とそこまでの深刻さを感じさせない。金にまつわる家族のごたごたというだけなのだが、とても見ごたえがある。…
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☆☆☆☆
家業の薬屋…
1955年と1956年の成瀬巳喜男は、『浮雲』、『くちづけ』(オムニバスの一部)、『驟雨』、『妻の心』、『流れる』を手がけている。好調だった。本作も登場人物たちの感情の機微をさりげなく、かつ印象的に…
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「親の心、子知らず」とは良く言ったものだが、本作は「妻の心、夫知らず」といったところだろうか。女の幸せとは何か、ということを追求し続けた成瀬らしい本当に良くできた映画だった。
本作の見どころと言え…
台詞全てが意味を持っていて、他愛ない会話からでさえ、その奥に潜む各々の感情が溢れでてくる。これぞ、成瀬映画の醍醐味だ。
ゆっくりと傾き掛けてゆく生活、夫婦関係が非常に丁寧に描かれていて、妻の方に…
三船があまりにも男前すぎて浮いてるので、シェフのコスプレの加東大介より面白くてわろてしまいました(笑
こりゃ全面的にクズな兄が悪いやろと思いますし、人の恋愛に顔突っ込んで、自分の体裁の為に仲人やり…
巨匠がのっているときは、尋常ではない傑作が連続して作られます。
本作は成瀬巳喜男監督が『浮雲』と『流れる』の間に撮った作品で、1956年には本作、『流れる』『驟雨』があるとんでもない黄金時代です。
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1956年製作公開。脚本井手俊郎、監督成瀬巳喜男。
旧家のお金に纏わる話に実に様々な様相が重なり、自身の既視感も相俟ってめまいがしてくるような展開だ。
ここでは兄の千秋実がもはや意味不明のロクで…
小林桂樹の旦那や突如実家に戻ってきた小林の兄の千秋実の二人が情けなさや優柔不断ぶりを発揮すればするほど家庭に縛られる主婦高峰秀子の息苦しさが伝わり、同時に意中の人である三船敏郎の二枚目ぶりが一際輝い…
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