このレビューはネタバレを含みます
饒舌な静けさ。
作品の中で語られる出来事は、
日常の何気ない一コマ。
自分達の生きてる世界そのまんま。
その一つ一つを丁寧に切り取って、ここまで情感豊かに描き切る腕前。
さぞ美味しいスープなんだろうなと、味を想像してしまう。
目の前の現実を
普段と変わらない単なる日常と見るか、
移りゆく一コマに奇跡を見出せるのか、
自分が試されているようでもあった。
現実から解放されて1人映画館に来たはずが、見終わった後に無性に家族に会いたくなった。
決して現実逃避の為の映画ではないが、
鑑賞後に透き通った気持ちで世界を見れることは確か。