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Renaissance: A Film by Beyoncéの新木のネタバレレビュー・内容・結末

Renaissance: A Film by Beyoncé(2023年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

黒人のこれまでの歴史を引き継ぎ、自分たちが安心していられる「セーフスペース」としてのライブ。さまざまな困難を乗り越えた先の「祝祭」の言葉に掛かる意味の重みが違いました。さすがのパフォーマンスと豪華絢爛な衣装に、余計なものが施されていない舞台美術(空山さんの件は追えてないですが)は、現代のエンターテイメントとして最高峰でしょう。さながら女王蜂のごとく君臨したB、愛娘ブルーの面倒など含め、クルーのファミリー感がその一体感とともに会場に愛を振り撒いてたさまに多幸感満載。ビヨンセサイドがエネルギーを与え、観客も声援でエネルギーを返す循環は理想的な美しさで、Beyhiveと呼ばれるファンの方々がたくさん映し出されるのも印象的でした。この場にいた方々残らず、ビヨンセが変わらずかっこいいことへの安堵とともに喜びを感じたはず。

前情報を入れていなかったのでいつかのライブがそのまま流されるのかと思ったら、各地のライブがくまなく入れ込まれており、豊富な衣装なパターンを見れることは嬉しくも、若干どのときの歌唱なのかが唯一気になったところ。

それらはさておき、「BREAK MY SOUL」までの流れが鳥肌で、Jay-Zがステージにあがってこないのもなんだか良く、過去の人気曲よりケンドリックとのあの曲をしっかりやるのは好感。40代となったいまのBがいちばんかっこいいかもしれません。まじで生で観てみたい。

ここに書き残したくもないのですが、日本でのただの憧れでやってるBEEFに辟易し、それこそがヒップホップだと思っているアーティストにもファンにも、ぜひ観てほしいものです。楽曲でエナジーを、ライブで愛を伝えてください。
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