梅小路梅子

砂の女の梅小路梅子のレビュー・感想・評価

砂の女(1964年製作の映画)
4.8
オープニングからセンスの塊。ただならぬ映画の予感。
地形図に印鑑に指印ですか、もうその時点で参る。英字フォントの組み合わせもかっこよい。

砂を、安部公房の世界をこんなにも恐ろしく美しく映像にできることに驚き。
優れたつくり手は表現手法は問わないってことなの。

縄ばしごは蜘蛛の糸のよう、地獄も慣れてしまえば天国か。
ここから逃げ出したい、海を見たいと言っていたのに、いつのまにか小さな貯水装置に執着している。
砂は湿気を呼びますから。
砂はすべて腐らせてしまいますからねえ。

幾何学的に切り取られた砂に魅了され、地底から見上げ続けいつのまにか147分。すごっ