梅小路梅子

セールスマンの梅小路梅子のレビュー・感想・評価

セールスマン(1969年製作の映画)
5.0
60年代アメリカで聖書を売り歩く営業マンに密着するっていう構想の時点で作品のおもしろさが約束されたようなものだけど予想以上だった。
余裕のない者が同じような経済力の家庭に不要な聖書を売る攻防戦を見続けるので疲れるけど、セールスマンたちはそれほどカメラを意識していないし撮る側の視点や編集にユーモアがあり最後まで見られた。ビートルズのレコードのくだりはドキュメンタリー映画史に残る迷シーン。
セールスマンたちのキャラ立ちが俳優かと思うほどだけど目の奥の光のなさが本物。
アメリカとキリスト教、資本主義と宗教、信仰と貧困の関係。
上映後山崎まどかさんのトークも聞けて、おもしろさ増し増しでした。今回グレイガーデンズ見逃したのが悔やまれる。