tomo

プリティ・ウーマンのtomoのレビュー・感想・評価

プリティ・ウーマン(1990年製作の映画)
3.8
こんなことは現実には起こらないよねとみんなわかっていて、作中でもこれはお伽話だよという示唆があるんだけど、あり得ないお伽話に癒されたい時もあるよね。
このお伽話の良さはひとえにヒロインであるヴィヴィアンの人物描写と言っていいのでは。ベタと言えばベタだが、外見だけでなく内面も魅力的な人物であり、しかもこの手のお伽話にありがちな優しさ・心の綺麗さ・控えめさといった魅力ではなく、媚びないし物おじしない、明るくて捌けていて、娼婦として蔑まれることに怒り去ろうとする矜持があり、それでいて初めてのオペラに感動する感受性やテーブルマナーに四苦八苦する初々しさがあるといった複雑さのある性格に描かれていること。ホテルの支配人や従業員など最初はヴィヴィアンを娼婦として見下していた人たちも、その人間的魅力によりいつの間にか味方になってしまう。あり得ない設定だけど、良かった良かったとスッキリ楽しく見終えることができた。
若かりし頃のリチャードギアとジュリアロバーツ、やっぱりいいね。
tomo

tomo