tomoさんの映画レビュー・感想・評価

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シンドラーのリスト(1993年製作の映画)

4.2

私財を投げ打って一千人以上のユダヤ人をホロコーストから救ったオスカー・シンドラーの実話だが、聖人として描くのではなく、欲も欠点もあった1人の実業家としての彼がいかにして全てをかけて人命を救う境地に至っ>>続きを読む

シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

3.8

題材になった事件は単純な善悪二元論では片付けられない話だと思うのだが、本作では、冒頭で国・検事側の思惑をわかりやすく説明してくれるので、どっちが物語上の悪役なのか明確にわかった上である意味安心して見る>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

4.1

凝った作りの映画だと聞いてたけど、視点を変えることによる効果を含めて、思ったよりはストレートだなと感じた。現実社会でモンスターペアレントやら教師の不祥事やら子供のいじめやらの話題に触れすぎているせいで>>続きを読む

エレファント・ウィスパラー:聖なる象との絆(2022年製作の映画)

3.8

ゾウの保護ってそんな感じで簡単に民間人に押し付けられたり取り上げられたりするの!?ってびっくりした。それでも愛情かけて育ててる夫婦は凄いしゾウは可愛いけど、保護活動の仕組みが気になってしかたなかった。

エベレスト3D(2015年製作の映画)

3.6

エベレスト登山の商業化により引き起こされたと言える実際の大量遭難事故の映画化。まさかこうならないでくれよ、ということが連続して起こってしまって辛い。
比較的最近の話なので、関係者からクレームが来てもお
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マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

4.0

評判がいいのは聞いてたけど、前シリーズを全く知らず予備知識ゼロなのでなんとなく見る機会がなかったのだが、サブスクでなんとなく視聴。初見でも全く問題なく、面白かった。
凝った舞台設定・世界観や、ワイブス
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イカロス(2017年製作の映画)

3.9

こんなことが本当に起こるんだなあ…。
個人的にはスポーツとは全く無縁の人生を歩んできたので、ドーピングに頼ってまで勝ちたい気持ちとがさっぱり理解できないが、人生をかけて打ち込んでいる人が、ここまで組織
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プリティ・ウーマン(1990年製作の映画)

3.8

こんなことは現実には起こらないよねとみんなわかっていて、作中でもこれはお伽話だよという示唆があるんだけど、あり得ないお伽話に癒されたい時もあるよね。
このお伽話の良さはひとえにヒロインであるヴィヴィア
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被害者が容疑者となるとき(2023年製作の映画)

3.9

性犯罪やその疑惑の話題になると決まったように「冤罪では!?」と騒ぎ出す人たちが多い世の中なので、是非そういう人に見てほしい。犯罪を取り締まるべき警察に本当にこんな実態があるなら被害届を出すことすらでき>>続きを読む

赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。(2023年製作の映画)

2.9

褒めている評論記事を見た記憶があったんだけど、これで???って感じだった。
ミステリーとしては雑に過ぎる。・犯人が他人に罪をなすりつけようとした時、「5時に届け物のために人が来るからその人に目撃させよ
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13th 憲法修正第13条(2016年製作の映画)

4.3

BLM運動や差別問題に対する感度がイマイチ鈍い日本人に是非見てほしい。日本では「罪を犯した以上厳しく罰せられて当然」「被害者のことを考えれば日本の法律と裁判は犯罪者に甘すぎる」「疑われるような行動や容>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

前半は比較的笑って見られるんだけど、後半の転げ落ちるような展開がなんともまあ。格差社会を描いているが、硬くせずこういうブラックユーモアで社会問題を風刺するのが韓国映画の真骨頂ですね。
半地下に住む主人
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セックスと嘘とビデオテープ(1989年製作の映画)

3.5

なんで人間ってこんなにマウンティングしたがる生き物なんだろうなあ。「実はお前の男/女とやってたぜ!」なんてことで喜ぶのは相手に対して執着なりコンプレックスがあるからでしょ。
そんなある意味くっだらない
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日の名残り(1993年製作の映画)

3.7

俳優陣の熟練の演技と美しいカットで格調高く切ないいい作品に仕上がっているが、どうしても原作と比べてしまい高い点数がつけづらい。
原作小説を読んだのは何年も前で既に筋もよく覚えていないのだが、非常に特徴
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ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

3.8

音楽と犯罪とカーチェイスが絶妙に混ざり合うご機嫌な映画。
主役であるベイビーは、過酷な環境にも関わらず下手に擦れたりしていない素の青年であり、生活は苦しくとも養親と信頼し助け合って生きており、ごくあり
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ターミナル(2004年製作の映画)

3.9

「実話を元にしてます」というのがこれほど信じ難い映画も珍しいよな。とはいえ、「入国も帰国もできないので空港から出られない」という根幹以外の場面設定や入国不可になった背景などはほぼ換骨奪胎されているので>>続きを読む

グエムル -漢江の怪物-(2006年製作の映画)

3.8

モンスターパニック映画としても家族の絆を描く作品としても王道展開で楽しませてくれる良作。韓国社会や政治への批判や社会問題への皮肉がこれでもかと盛り込まれてたり、緊張感あふれるシーンの合間合間にシュール>>続きを読む

U・ボート ディレクターズカット(1981年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

名作だと聞いたことはあったが重そうで今まで敬遠していた。最近Netflixでドキュメンタリーを見たり関連書籍を読んだりと第二次世界大戦について触れる機会が多かったので、その流れでついに重い腰を上げて鑑>>続きを読む

アニー・ホール(1977年製作の映画)

3.6

そういやウディ・アレンの映画って見たことないなと思い鑑賞。
ちょっと自分の好きなタイプの映画ではなかったが(Not for meってやつだな)、生粋のニューヨーカーらしいオシャレさが設定・衣装・展開な
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父親たちの星条旗(2006年製作の映画)

3.5

硫黄島2部作のうちアメリカ側から見た作品。日本側の「硫黄島からの手紙」を先に見たので、後から見たこちらと比較すると、軍の雰囲気の自由さ明るさにビックリするし、だからこそいざ戦場で仲間が死んでいく絶望感>>続きを読む

硫黄島からの手紙(2006年製作の映画)

3.7

いい意味で、イーストウッド監督作品というのをしばしば忘れるほど日本的な撮り方をした戦争映画。日本軍の事情や雰囲気など丁寧に時代考証をしていることがわかる自然さ。アメリカの監督がこういう視線で硫黄島の話>>続きを読む

アンチャーテッド(2022年製作の映画)

3.2

昔ゲームの1作目をちょっとやってたのでなんとなく鑑賞。兄弟の話とか主人公の背景全然記憶になく、こんな人物設定だっけ?というレベルのうろ覚え。それにしてもネイサンはもっと年季の入ったふてぶてしいキャラだ>>続きを読む

ジョシュア: 大国に抗った少年(2017年製作の映画)

4.2

日本では催涙弾による鎮圧の様子などが派手に報道された雨傘革命だが、改めて時系列で見ると、本当に劇的だったのはそこではない。過激な取り締まりが市民の反発を呼び却って活動を盛り上げてしまったことにより、速>>続きを読む

ウィンター・オン・ファイヤー ウクライナ、自由への闘い(2015年製作の映画)

4.2

年と共に涙腺が緩くなってきたが、特にドキュメンタリー系、多くの人が信念を持って頑張った話に弱い。泣きながら見た。
東西の狭間、緩衝地帯として常に歴史に翻弄されてきたウクライナで、2004年オレンジ革命
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許されざる者(1992年製作の映画)

3.9

クリント・イーストウッドが西部劇を撮るとこうなる、という王道作。
老いに伴い過去の自分の悪行が疎ましくなり、自分は変わったんだと強調していても、生活のため結局また銃を取り、相棒の死を経て結局昔の性から
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A.I.(2001年製作の映画)

3.5

王道の題材を正面から仕上げた作品だが、お母さんがデイビットを受け入れるに至った経緯、実の息子マーティンの心情など心理描写が唐突すぎて今ひとつ共感できない。
色んなところで倫理感を試される感じの映画だが
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インターステラー(2014年製作の映画)

4.2

ブラックホールやワームホール、相対性理論による時間のずれといったSFの典型的な題材で小気味よく話を進めつつ、中盤以降はノーランお得意のタイムパラドックスの中で、地球の危機に対する登場人物それぞれの信念>>続きを読む

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.0

皆さん仰ってる通り、フォードとフェラーリの対決が主題ではなく、フェラーリに立ち向かうフォードの内部の話ですね。
もーこんな恐ろしいスピード勝負を24時間も繰り返すの正気の沙汰じゃないわ!ってくらいハラ
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戦場のピアニスト(2002年製作の映画)

4.0

映画を撮る動機は人それぞれだろうが、恐らく本作は、歴史を、事実を後世に伝えるために形に残すべきと考えた人たちが作った作品だろうな。
ホロコーストの話は、どういう切り口で触れても常に、何故人間が人間に対
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隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

3.3

アメリカにおける黒人差別の何たるかを直球でわかりやすく描く良作だが、惜しいのは、メッセージを伝えることに集中してしまい映画としてのストーリー性が中途半端なまま終わってしまうこと。不条理ものであっても何>>続きを読む

スパイダーマン:ホームカミング(2017年製作の映画)

3.8

スパイダーマンはなんかいっぱい映画になってるイメージで、調べたら2002-07のサムライミ版、2012-14のアメイジング、そして2016シビルウォーから始まるこのMCU版と数年のインターバルで実に3>>続きを読む

最後の日々 生存者が語るホロコースト(1998年製作の映画)

4.5

簡単に評価したり感想を述べたりするのが相応しい作品ではないが、こういう形で記録に残ることが、出演者の皆様の、そして犠牲になった全ての人にとって意味のあることであるように祈る。

悲情城市(1989年製作の映画)

4.0

台湾の激動の歴史の一端を知ることができる名作。とはいえ本編では背景事情はあまり説明されないので、ざっくりでも歴史的背景を知ってから見た方が楽しめるだろう。
日本と中国の狭間で振り回された台湾の悲哀が一
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年製作の映画)

4.0

やっぱり産みの親より育ての親なんだよなあ。
1に続いて遊び心満載のゴキゲンな展開の中、仲間とは・家族とは?という王道のテーマを衒いのない演出でしっかり描き切る痛快作。登場人物の行動や話の流れは相変わら
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ドクター・ストレンジ(2016年製作の映画)

3.6

予備知識ゼロで視聴。最初は「ドクターストレンジ」ってヒーローとしての名前でもなんでもなく本名かい!ってツッコミ気分で見てたけど、命を救う「ドクター」であることに誇りを持っているというあたりで納得。傲慢>>続きを読む

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(2016年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

トニー派です。
トニーは武器産業の雄としてのバックグラウンドや過去の戦いの経験から自分の独善性に自覚的で、だからこそヒーローも自分の考えを正しいと思い込んで突っ走ってはいけないと思っている。
キャップ
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