Arsenyevich

旅立ちの時のArsenyevichのネタバレレビュー・内容・結末

旅立ちの時(1988年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

ひとえに、
親の身勝手さが物語深部を覆ってしまい、入り込めなかった。
革命や理想に燃えるのは分かるけど、
子供の生き方まで押し付けるのは本末転倒。
だったら、仲間内だけでやれよと。

親子間の緊急時の合図や革命同志との連絡網はあるものの、肝心の所が計画性無さすぎ。成績書の偽造?毎回用意しとけよ。
手懐けていた愛犬をあっさり置いてく非情さ。
弟よ、最愛の兄との別れにしては最後あまりにもさっぱりし過ぎてないか。
自分もいずれ同じ道を辿るだろうに…

唯一の取り柄は全編通してリバー・フェニックスの佇まい。
音は別撮りなんだろうけど、モーツァルトを弾く指先、目線、神がかったような身のこなし。スクリーンを通して、短命過ぎたこの俳優が幾多も甦る。その輝きはちょっと尋常ではない。
Arsenyevich

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