さらしな

ショーシャンクの空にのさらしなのレビュー・感想・評価

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)
3.8
あまりにも有名な本作。名作だ、という評判はよく耳にしていたけれども、上映時間140分超え、刑務所の話でなんか陰鬱そう、というイメージから避けてきたが、今回重い腰を上げてようやく観てみました。
やはり、多くの人が面白いと言う作品は、面白い。物語はけっこう淡々と進んでいくけれど、飽きないし、目が離せない。横暴な刑務所職員からの理不尽や胸糞展開はあるけれど、主人公がなかなかにクレバーで忍耐強いので、見られないほどキツい、ということもない。
無罪の罪で終身刑となり、ショーシャンク刑務所へ服役となるも、主人公は希望を捨てずに頑張る、というなんとなくのあらすじは知っていたし、まぁその通りではあるのだけれど、もっと主人公が純粋で可哀想で健気で辛い話なのかと思っていたら、わりと方向性が違って驚いた。主人公、メンタル強すぎる。落ち込むシーンはあるけれど、立ち直れるし諦めないので、常軌を逸した強さ、と言っても過言ではないと思う。それに、元銀行員というスキルをガンガンに使っていくところとか、そもそも刑務所の中ではおそらく古株で調達屋のレッドと仲良くなるとか、刑務所の所長や刑務官に取り入る(と言っていいのか?)方法とか、計算高いなぁ、と思いながら観ていました。もはやサスペンスを観る感覚に近い。
ヒューマンドラマとして観ると、色々と強すぎる主人公に感情移入しにくいので、希望とか夢とか言われても「いや、それはあなたのスキルとメンタルがあってこそなのであって」と思ってしまうけれど、サスペンスのノリで観たら、けっこう観やすいかも。
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