クロード・ミレール監督作品。
回想をカラーに現在をモノクロにするのは、現在が色褪せているからなのか。
〈私〉が年老いた父にかつてのことを聞き出すとき、第二次世界大戦下の壮絶なユダヤ人迫害…
クロード・ミレール監督の特集で鑑賞。
フィリップ・グランベールの同名の自伝小説の映画化で、映像なのに詩的。絵画的。
第二次大戦前夜〜ナチが侵攻したパリの姿や当時のカルチャーが描かれる中、最初は、そ…
第二次世界大戦中、ナチス占領下のパリ。
ナチスの鬼畜の所業と、それを手助けした追い詰められたフランス政府。
ホロコーストという人類史上最悪級の大迫害の犠牲となったユダヤ人達の無惨な骸。
いつの時代に…
社会的不正義がある所には、必ずメロドラマがある。メロドラマがある所には、必ず不遇を宿命付けられた対象がある。この不遇が幼い存在に課され、ある種の憧憬や諦観を経ていく過程に対して、クロード・ミレールの…
>>続きを読むこの悲劇が決して戦争が生んだものだけではないところが辛い。
脇役まで誰一人おざなりにせず、ちゃんとスポットを当てて丁寧に描写していたが、真の主人公は狂言回しのフランソワだろう。
フランス映画らしい芳…
このレビューはネタバレを含みます
フィリップ・グランベールの自伝的小説を映画化した作品。
パリに住むユダヤ人一家。病弱な少年フランソワは家の屋根裏でぬいぐるみを見つける。その日から自分の兄がいるのではかと幻覚を見始める。
その…
壮絶な半生を、時系列を交差させる事で推進力をそのままに描いていた。前半はフランソワの幼少期の葛藤が描かれるが後半ではその葛藤が個人的な妄想ではなく、背景に両親の過去が絡んでいることが示される。
本作…
ミレールは『伴奏者』しか観てないけど、それも占領下フランスが舞台だったのでこのオブセッションは一体何なんだと思ってたら、この映画は直球でそういう作品で流石にびっくりした。喪に服されなかった秘密の憑依…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
天使の存在を少なからず確信して生きているとする、私たちが。
だが恐らく、
本当に現実に天使が
目に見え、目の前に現れた時、おそらく吐き気を催すほどに人は立っていられないだろう。それほどまでに対峙する…