社会的不正義がある所には、必ずメロドラマがある。メロドラマがある所には、必ず不遇を宿命付けられた対象がある。この不遇が幼い存在に課され、ある種の憧憬や諦観を経ていく過程に対して、クロード・ミレールの…
>>続きを読む生誕80周年記念クロード・ミレール映画祭、これにてコンプリート。4作品を見て、またちょっとフランスが好きになった。
クロード・ミレールは、両親がユダヤ人で、ドイツ占領下のパリに生まれている。この作…
フランソワと共に秘密を知っていく。
その秘密は、
現代の私達と同じような日常を持った人たちのメロドラマであり、
それと同時に抗いようのないホロコーストという現代の私達にとっては歴史と化しているもの…
屈強な父と、美しくしなやかな母、引け目を負った僕。家族同然の隣人と、戦後の陽気、消せない歴史の傷。
「ある秘密」は原題では単数系、しかしこの作品が包む秘密は決して一つではない。過去はそのまま現在。複…
この悲劇が決して戦争が生んだものだけではないところが辛い。
脇役まで誰一人おざなりにせず、ちゃんとスポットを当てて丁寧に描写していたが、真の主人公は狂言回しのフランソワだろう。
フランス映画らしい芳…
先日のクロード・ミレール映画祭でどうしても予定が合わなかったやつ。けっこう大胆に省略する編集や作劇が想像の余白を生み出すことで複層的な作品となっていて、素晴らしい。イマジナリー兄弟の演出(特に首絞め…
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