ホッツるマッツる太郎

話の話のホッツるマッツる太郎のレビュー・感想・評価

話の話(1979年製作の映画)
4.5
うっとりするしかない。
詩情あふれるそれぞれの場面を思い出して余韻に浸りたい一方、これは一度見ただけではまるで足りないと思わされる深み。
えもいわれぬ幻想世界に包まれた。物語自体に一貫したストーリーはないのだけど、やわらかく重なる薄布のように降り積もる情緒。

特集上映6本中の3本目『キツネとウサギ』が超絶に愛しいビジュアルと物語(ラスト…大ッ好き)で満足したのに、この先まだ世界最高傑作アニメと呼ばれた作品(話の話)が控えていると考えたら、破裂しそうな幸せだったし、期待を裏切らなかった。
万人が好きな「アニメ」かと言えば、意味が分からないとか絵が暗いとか思う人もいるだろうなという作品だけど、私にとっては素晴らしい出会いだった。