海に行けばよかった

ザ・レイドの海に行けばよかったのレビュー・感想・評価

ザ・レイド(2011年製作の映画)
3.8
裏社会のボスが住まう犯罪者だらけの武装マンションへ警察の特殊部隊が殴り込み!
館内放送に応じて次々と群がり出る山刀ひっさげた悪党どもに、戦争並みの熾烈な銃撃戦!
主人公が孤立してからの長回しでの無双シーンをはじめ、独創的でセンスとスピード感あふれるアクションシーンの数々に思わず笑っちゃう痛快作。インドネシア映画って、こんなにすごかったの!?
ストーリーはほぼなく、御都合主義的な主人公とボスの片腕の関係性や、あっさり終息するラストは残念だが、全編に渡って銃弾肉弾問わないアツいアクションを堪能できる。
昨今の激しすぎるカメラワークで何が起こってるのかわからない欧米のアクション映画と比べて、一つひとつのアクション(の流れ)を効果的に見せつつ、スピード感も落とさない、ごまかしのないカメラワークはほんとにすごいと思う。
敵はボスの片腕マッド・ドッグ(ヤヤン・ルヒアン)が、小兵ながらも抜群にキレた動きで圧倒的な強者感を演出。主人公兄弟を相手に丁々発止と渡り合うさまは、それむしろ主人公側の役割だよね!?と応援したくなるし、首にナイフが刺さってても互角以上に戦う生命力、もはや人間じゃねえ!
ヤヤンには東洋のダニー・トレホの称号を進呈したい。
しかし一家に一本レベルで山刀がゴロゴロあるマンションって何なんだ。あとカタギのおっさんは何でこんなとこに住んでんだよ…。