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キングスマンのwarmgunのレビュー・感想・評価

キングスマン(2015年製作の映画)
4.1
まさに「キック・アス」のスパイ映画版。アクションやカメラワーク、音楽の使い方など、キレッキレの映像スタイルはマシュー・ボーン監督の得意技。見終わってスカッとする大娯楽アクション映画。

冒頭いきなりダイアーストレイツ「Money for Nothing」のイントロから始まり、マーク・ハミルが出てきて驚き!彼を拉致する悪の親玉がサミュエル・L・ジャクソンって、絶対狙ったキャスティングだろw
コリン・ファースは背が高くて動きがしなやかなので、見ていて実に気持ちが良い。アクションというよりダンスのような優雅さがある。しかもスーツの美しいこと。太って見えがちのダブルブレストのスーツをほっそり着こなすあたりは、やはり英国紳士。男たるものいつかはサビルロウのオーダースーツ&マッキントッシュのコートを着てみたいものですな。
音楽の使い方も素晴らしく、教会での大アクションシーンで流れるレイナード・スキナード「フリーバード」はテンション上がる!KC & The Sunshine Bandの使い方とか爆笑w 
また随所に出てくる「007」に対する愛憎入り乱れた揶揄がおかしい。マティーニはウォッカじゃなくジンじゃなきゃダメだ。とか笑える。
キャラクター設定や物語の展開が「キック・アス」と似ているというのも、見やすい一因だと思う。「キック・アス」で悪役だったマーク・ストロングが、今回は主人公をサポートするおいしい役どころなのも楽しい。

今の「007」シリーズや「ジェイソン・ボーン」シリーズなど、シリアスなスパイものが主流ななか、昔の「007」のような荒唐無稽で楽しいスパイものの復権を目指したような作品で、アクション映画好きは必見の楽しい映画だった。
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