元木雅弘すごく良かった
細くいびつな線のような主人公を見事に演じきっていたと思う
乗り越えるってどういうことなのか
乗り越えるって、よくわからなくないですか?
愛する人を亡くす…そこまではいかなくても、生きている限り別れやすれ違いは数え切れず
大きな喪失を埋め合わせようとするとき、成分としてより大きく吐き出されるのは正解や事実より自分の嘘と建前だと思う
けれど、それは仕方ないことでもあり、必要なことでさえある
人は答えを持ったまま去っていく
置き去りにされた自分ができることは、闇雲な答え合わせのようなものでしかない
それはまるで言い訳のようでもある
大切なはずのものをあっさり手放したり、タカをくくって見下げてしまうこと
超えていくってそいうことだよ、なんて振り切ろうとする自分のどこかに疼く歯がゆさ
「愛していいはずの人」という言葉に、線が繋がる思いがした
全力で人を愛することなんて、多分不可能なくらい難しい
でも、ついた言い訳はいつか精算しなきゃ
例えどれほど時間がかかったとしても