田最環

ミッドナイト・エクスプレスの田最環のレビュー・感想・評価

3.4
ネトフリにて視聴。
Twitterだかどこかで、海外旅行に行くのが怖くなるという紹介で知った記憶。

70年代あたりに実際にあった事件をもとに制作されているらしい。
終盤の脱獄方法は異なるようだが。

米国へハシシ(大麻製品)の運び屋をすることで大金を目論む主人公がトルコにて逮捕され、長らく刑務所生活を送るといったお話。

正直、中盤までは自業自得であるため主人公が脱獄する話とは知っていたが、のめり込めなかった。
しかし、逮捕されたことが問題なのではなく刑務所生活、事件の判決など犯罪者の人権問題を描きたかったのだろうとわかると主人公の苦労が理解できた。
ただ、トルコ側が悪く描かれすぎてる感は少しあった。
主人公を束縛して足を開くシーンや、レイプ犯の少年たちの足を叩くシーンが印象的。歩けさせないようにする目的なんですかね。
署長はホモだったのかな?終盤あっさり死ぬ様は驚いた。


彼女?のスーザンとのやりとり、オナニーシーンが主人公の悲痛さを表していて強烈。スーザンの胸がセクシー。最近はこんなエロ描写がある映画見ないですよね。
スーザンの「銀行に勤めている従兄弟の写真」のくだりが意味不明だったが、おそらく銀行=紙幣=100ドル札のおじさんを暗喩していたのかも。日本でいう福沢諭吉か。

今作の脱獄方法はよくある抜け道から抜けるなどいった作戦や方法ではなく、あっけないオチだが嫌いじゃない。最後の嬉しくて小ジャンプするのがいい。

個人的に序盤の検閲のシーンが一番面白かった。サングラスをかけててもわかる額の汗や、心臓の音が良かった。

異国の地でしかも英語が通じない環境でひとりぼっちという絶望感は恐ろしいのがひしひしと伝わる作品でした。
日本に生まれてよかったと思うとともに、海外では悪いことしないようにしたいですね。
田最環

田最環