このレビューはネタバレを含みます
典子が婚約破棄したところの掛け軸とお菓子とマンサクの花とがこの映画の点と点を結んだ場面だと思った。
不苦者有知(苦と思わざるものは知あり)
言葉がこんなにすっと心に入ってくる瞬間は特別。
地面から芽吹く様子を表したお菓子も素敵。
押し付けるのではなく、そこにある。
受け入れるかどうかは自分のこころ次第なのだと思った。
絶対に自分ではお茶のお稽古など続かない。
四季ごとに作法もお茶も変わるという。
日本の四季の美しさ、言葉の美しさを感じられる良い映画。最近の酷暑は辛いけれど。
立春がこの時期なのは、昔の人が厳しい春を乗り越えようとしていたというのも素敵。
聴雨、ただそれだけのことがなかなかできていないと感じた。
季節によって花や掛け軸、お茶やお茶菓子を変え、庭を手入れし季節を楽しむ。
日日是好日、深い言葉だ。
二十四節気 七十二候をもっと知りたいと思った。