ちい

劇場版 アーヤと魔女のちいのネタバレレビュー・内容・結末

劇場版 アーヤと魔女(2020年製作の映画)
1.7

このレビューはネタバレを含みます

したたかで冒険心と好奇心を忘れないアーヤは、これまでにいなかったジブリヒロインだと感じた。彼女が与えられた環境の中で精一杯楽しみ、周りの人を巻き込んでいく力を持っているからこそ、マンドレークやベラの心が溶けていったのだろう。

サブキャラたちも愛おしい。濱田岳さん演じるトーマスは、アーヤの強力な助っ人でありながら、ちょっぴり弱虫で可愛らしい。「ハウルの動く城」のカルシファー的な可愛さがあるので、ハマってしまった。個人的には、マンドレークの手下であるデーモンたちも可愛くて好き。頭に卵の殻?を載せているのがなんとも言えない愛おしさを醸し出している。

ジブリ飯も美味しそうで、「揚げ焼きパン(もちろんアーヤが作った丸焦げの方ではない)」や「シェパーズパイ」は、スクリーンから取り出して食べたくなった。シェリナ・ムナフが歌う挿入歌の「Don't Disturb me」はこれまでのジブリソングとは180度趣向が違うが、私は好きだった。シシド・カフカがドラムを担当しているとエンドロールで知り、さらに好きになった。

ただ、終わり方がすっきりしなかった。
「なぜアーヤの母は12人の魔女に追われることになったのか」「アーヤの父親が誰なのか」が明らかにされず、ぶつ切りで終わってしまった印象。原作に忠実にという意図らしいが、まだ続くだろうと思っていたので驚いた。

涙腺弱い私でも、ジブリなのに、全然涙が出なかった。

【小ネタ】
エンドロールのテレビの中に「Howl's Moving Castle」の文字があった(ような気がする…)!原作者(ハウルとアーヤは原作者が同じ)へのリスペクトが細かいところまでされている作品だと感じた。
ちい

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