梅小路梅子

ヘルムート・ニュートンと12人の女たちの梅小路梅子のレビュー・感想・評価

4.0
被写体たちの言葉や語っている時の表情が全てという感じするな。
特にイザベラロッセリーニ、シャーロットランプリングの話はおもしろかった。ここまで深い解釈ができるのは実際に対峙した者ならではな気がする。ヘルムートとの仕事はその後の女性としての生き方にも影響を与えてそう。
彼の幼少期の社会環境や経歴を知るとどこまでも私的な体験・フェティッシュを昇華させた作品だと感じる。(それゆえ白人の痩せた女性なのだろうけど、欲を言えばもっと色々な人を撮った作品見てみたかった。)
ここまで美しく具現化できるのがすごいし、自分の美を信じ続けるのも時代を味方につけるのも才能。
ベルリンのヘルムート美術館に入った時、まずビッグヌードシリーズに見下ろされ圧倒された。商業的なファッション写真を目当てに行った私は威圧的なヌード写真にモデルたちはどんな気持ちで撮っていたんだろうと若干不穏な気持ちを抱えていたので、この映画ではエキサイティングな体験として語られていて安心した。