時空を超えた、少女の出会いが浮き彫りにする女の深淵。娘・母・祖母三世代をつなぐ(喪失)と(癒し)の物語に胸が震える。
(……公式サイトより)
Celine Sciamma作品、初鑑賞です。
年末年始の休暇中に、新年最初の映画として選んだのが本作。
74分と短いながらも、印象的な場面がたくさん広がっていました。
ネリーとマリオンの純粋な笑顔やほとんど劇伴のない静かな進行が心に残ります。
特に、後ろ姿だけで心情が伝わる場面や2人の微細な表情、眼差し、仕草には深みがあり、とても映画初出演とは思えませんでした。
家族の物語で描かれる母と祖母、そしてネリーと母の関係性は、喪失感と同時に癒しをもたらす美しいマテリアルのよう。
「地味」「退屈」という意見も見受けられましたが、この作品が普遍的なテーマを取り上げ、観る人の心を打つエモーショナルな傑作に昇華させた点には驚かされました。
「Au revoir」…言えなかった言葉を伝えられる。それだけで素晴らしいと思います。
伝えなくてもいいと思っている方も、伝えられるうちにお相手に伝えてみてはいかがでしょうか。
74分間、誰もが経験するであろう感情に触れ、見終わった後は心が少し軽く、温かくなるような素敵な作品でした⸜(*´꒳`*)⸝