桃

メインストリームの桃のネタバレレビュー・内容・結末

メインストリーム(2021年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

202時年44作品目。

名匠フランシス・フォード・コッポラの孫にしてソフィア・コッポラの姪である、ジア・コッポラの長編監督第2作。

ミイラ取りがミイラになる。
えてして、人が何かを嫌い遠避ける時は、そのものの中毒性を恐れているから(自分がはまって抜け出せなくなることを無自覚的に感知しているから)なのでは、と思うことがある。

SNSもドラッグと同じだと忌み嫌い、スマートフォンも持たなかったリンク。
フランキーの熱量に負けて動画制作を始める。
表現力の高いリンクは、SNS依存への警鐘を動画を通して訴える。
ただし、いいねとフォロワーが増えるごとに、本人も知らないうちに、矛盾に包まれるようになる。

SNSヒーローを描くが故、全体的にライトなタッチながら、リンク演じるアンドリュー・ガーフィールドのラストの不敵な笑みは、ジョーカーを彷彿させるような。

W座のエピローグで語られていた、「電子レンジで回っていたハンバーガーは、簡単に食べられて捨てられる、ファスト文化のメタファーだったのでは」の指摘に納得。
桃