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デューン 砂の惑星PART2のASHITAKAAkinoのネタバレレビュー・内容・結末

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます


僕は君と同じがいい


2024年映画22本目

Dune2作目。
ポスターを平の状態で渡されてビビる。無事に持って帰れた人少なそう。
独裁、圧政、国家、宗教、信仰、砂と砂虫、黒い太陽、光と影のコントラスト。
語彙力が飛ぶ。長尺の上映時間もあっという間。

砂漠のシーン、壮大な群衆やマシーンを特大のスクリーンで堪能。またとにかく顔、表情を映す。IMAXで壮大な遠景を撮るだけではなく、役者を映すことの意義。映画としての体験にとても自覚的な監督。ヒーロー映画、ブロックバスター映画も一周して過去のもの。こういう映画が増えればいいと思う。
スティルガー演じるハビエル・バルデム(ノーカントリーの殺し屋)好き。吹替は大塚明夫さん。ソフトや配信で観ることは当分ないと思うけど。奥ゆかしいくだりには笑う。訛りの所以、出身が南、という扱い。
オールスターといってもいいくらいにすべてが充実している。
ヴィルヌーブの撮るフェティシズム的な母性と女性。前作はレベッカ・ファーガソンのみ(ゼンデイヤは少し)だったけど、今作は増えて、フローレンス・ピュー、レア・セドゥ。いずれもベネ・ゲセリット。そして妹のアニャ嬢。まじで一瞬。カットしまくってそう。

過去と未来を見る。同時に見て考えて導く。進撃のエレンを彷彿。独裁者の仕草。しかし、目が離せないという中毒性も。群衆の歓声。

ラスト、滅ぼされた家紋に跪かせる一連のシークエンス。醜くも抗えない美しさ。そして皇帝の娘を妻に。血は強まる。途中から、ああ血統の話かと。フランク・ハーバートのDune原作のほうがStar Warsより早かったのも合点。

南の地にたどり着いたポールを囲む上からの画、皇帝の鏡面的な船とそれに映る街、好き。船や機械の一つ一つが本当に格好いい。SFだということを忘れそうになる。美術の細部を眺めていたいし、この音響で体験すると、テレビで観たいとも思わない。Part3の際にはまたリバイバルが観れたらいいなと思いました。
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