KanakoTakahashiさんの映画レビュー・感想・評価

KanakoTakahashi

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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

4.0

素晴らしい映画でした。大好きな俳優、ジェシーバックリーは会話劇が本当に向いていると思う。この映画は、赦しとは何かと問いかけている。唯一の男性オーガストは、静かに彼女たちの声に耳を傾ける未来への希望の人>>続きを読む

愛してるって言っておくね(2020年製作の映画)

3.6

全体的にどこかでみたことのあるようなストーリーの流れ、絵の表現なのだけど、事件が起きているときの絵と音の表現が良かった。そこだけが、シンボルのように頭に焼き付いて離れない。ワンシーンだけでこんなに印象>>続きを読む

ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

3.6

不思議な絵本を読んでいるようですぐに引き込まれてあっという間に終わってしまった。ベネディクト・カンバーバッチが好きなんです。

ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)

4.0

ポートアーサー事件の犯人が犯行を犯すまでの実話ベースのおはなし。同じ銃乱射事件を描いたガスヴァンサントの「エレファント」ほど淡々と描いてはいないものの、犯人に感情移入しにくいようなドキュメンタリー風に>>続きを読む

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

2.9

ストーリーは、貝殻や昆虫など自然を観察することの魅力、それを絵にするアーティストのことを描いていて、好きなジャンルのはずなのだけど…多分、キャストや脚本、演出が内容に対して浮いてる?ように感じました。>>続きを読む

Winny(2023年製作の映画)

3.8

日本の「出る杭は打たれる」な社会の中で、天才の可能性が潰されてゆく過程は、見るに耐えなさい辛さがありました。東出氏の演技が素晴らしかった。好奇心に駆られて情熱を持ってのめり込むタイプの人々は、何かを人>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

毎日のルーティン、同じことを繰り返す男の生活を淡々とみせているようで、その中に静かに燃える主人公の情熱を表現していた。実は熱い男、平山さん。周りの人々にはそれを語ることも見せびらかすこともないが、それ>>続きを読む

ロスト・ドーター(2021年製作の映画)

3.8

人の心の僅かな揺らぎ、不安定さの表現が、オリヴィアコールマン、ジェシーバックリー共に素晴らしかった。最近、ジェシーバックリーにハマっています。ただ可愛らしいだけではない、影のある演技が好き。

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.8

とても大好きな映画「もう終わりにしよう」の主演女優、ジェシーバックリーが出ているということで見てみた。正直、好きになれる映画ではなかったけれど、ここまで気持ち悪くグロテスクに描く必要が、この映画監督に>>続きを読む

ある男(2022年製作の映画)

3.6

マグリットの絵が効果的に使われていました。妻夫木氏の演技がミステリアスでよかったです。

世界で一番美しい少年(2021年製作の映画)

3.8

ベニスに死すをみたのでこちらもみました。映画TARでのTarと学生の会話を思い出す。バッハは生前、男尊女卑な思想なので聞きたくないという学生の言葉はスルーできない。

ベニスに死す(1971年製作の映画)

3.8

見直しシリーズ
DVDも持っているほど好きな映画。ベネチアにはなんだかんだ毎年のように行っているのでいつもこの映画を思い出す。TARでマーラーの曲が流れたことをきっかけに再度見直しました。美しいものと
>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

4.0

ひとりの芸術家の孤独と苦悩が丁寧に描かれていました。外から見れば完璧な芸術家ほど、実際には壊れているのだと思う。人として間違ったことをしていても、TARは誰よりも純粋に音楽を愛していた人。中途半端に器>>続きを読む

ジェイコブス・ラダー(1990年製作の映画)

3.8

見直しシリーズ🎬
大学生の時に友人に勧められ観たのを再度見直し。人の意識について深く考察されていると思う。執着して手放すことのできないこと…それが自分で自分を苦しめる行為だと気付かずに。悲しくも温かい
>>続きを読む

ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

3.8

昔見たのをまた見直し。大袈裟な日本表現なシーンもあるけれど、サウンドトラックとともに世界観が好き。

マルコヴィッチの穴(1999年製作の映画)

3.7

昔見たのをまた改めて見直し。色々と忘れていたけど、マルコヴィッチだらけになるクセの強いシーンはしっかり覚えていました。

雪の轍(2014年製作の映画)

4.0

芥川賞作品でも読んだ後のような感覚になる作品。
登場人物だれもが自分勝手、他人の欠点はわりと的確に言い当てるのに自分のことはさっぱり見えていない。人は自分の物差しでしか物事も他人も見ることができず、し
>>続きを読む

木靴の樹(1978年製作の映画)

4.0

自然光と、ほぼカメラの長回しで撮影された映像が、ドキュメンタリーのようなリアルさを表現していた。美しく生きるとはどういうことか、丁寧に紡ぐように作られた作品。

白いリボン(2009年製作の映画)

3.8

映像はとても美しいのに、終始息苦しさを感じた。アニメ「モンスター」で子供たちへの一方的な教育を思い出した

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.8

宮崎駿氏の作品ではこれまでにないほど大人向けに作られていたように思う。ファンタジーとリアリティどちらも濃かった。理屈では語れない生と死を表現していたと思う

アシスタント(2019年製作の映画)

4.0

私も新入社員のとき、同じようなメンタルだったので、主人公の感覚とてもよく分かった。同期さえ大学時代にOGなどから社会のしくみを聞いていたりして、何も知らないわたしは相談も出来なかった…。この映画は沈黙>>続きを読む

マイスモールランド(2022年製作の映画)

3.9

クルド人問題、日本の入管法の改正問題などとてもリアリティをもって表現されていました。無知で無関心になってしまっていることがたくさんあるなと、改めて考えされられました。

バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版>(1987年製作の映画)

4.0

とても味わい深い映画でした。壊れたコーヒーマシーンや黄色いティーポット、おおきな給水タンクや寂れたモーテル。空を舞うブーメランのシルエットやバッハの柔らかなピアノメロディ。感覚に訴える色彩と愛らしい登>>続きを読む

オリエント急行殺人事件(2017年製作の映画)

3.6

汽車で長距離大陸を移動するのはロマンがありますね、風景や時代の豊かさが描かれていて良かったです☺️

半透明なふたり(2022年製作の映画)

3.4

芥川龍之介の「鼻」が好きなので鑑賞。原作はもう少し人間の滑稽さが表現されていたので、こちらは少し方向性が違うかな。

劇場版 アーヤと魔女(2020年製作の映画)

3.2

3Dで表現した理由がもっと感じられたらよかったけれど、2Dでも良さそうでした。マンドレークのキャラクターが良かったです。

そして人生はつづく(1992年製作の映画)

4.0

小津安二郎ファンを公言しているだけある、カメラワークがとても素晴らしいです。どのシーンを見てもとても芸術的。ドキュメンタリーとフィクションが混ざって新しい感覚の映画。映画を撮り終えた俳優たちのその後は>>続きを読む

友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

4.2

子どもの頃から人の性格ってほんとうに出来上がっているなぁと感じた。三つ子の魂百まで。繊細な男の子は優しさから老人に見えぬようノートを服の中に隠す。老人と歩いている時間とその描写は神秘的で、窓の光がいく>>続きを読む

桜桃の味(1997年製作の映画)

4.0

砂埃と労働の風景と、桜桃の味ということばのコントラスト。たとえ終わりのない砂漠のようなところにいるように感じても、桜桃の味を知っていることは希望なのだ。素晴らしい映画でした。

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.8

すれ違ってしまうんだなぁ、若い時って…としんみりじんわり。エンディングの曲がとても良くてすぐにApple Musicでお気に入り。

ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

4.0

辛かった。でも目を背けてはいけないと思わせる。流行りの言葉でくくって分かったようなことを言わないようにしたい…と思いました。

HOKUSAI(2020年製作の映画)

3.7

天才肌の歌麿や写楽と、コツコツ努力の北斎のコントラストがよく出ていました。真面目に目の前のモチーフを描こうとする若き北斎の様子がとても良かったです。

私の親友、アンネ・フランク(2021年製作の映画)

3.8

ハンナさんというアンネの友人であり強制収容所にいて、近年まで生存していた方の実話。記憶されているエピソードを映像化したのでしょう、淡々と描かれている中に恐ろしい恐怖を感じました。

PLAN 75(2022年製作の映画)

4.0

リアリティありすぎてとてもズシリときました。高齢化が進んで若い人の負担が増えることは辛いけれど、とはいえプラン75のような制度は若い人にとっても辛いのです…

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