leylaさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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娼婦ケティ(1976年製作の映画)

3.8

「元気をもらえる」という言葉はあまり好きではないけど、ヴァーホーヴェン監督作品の場合は別。生々しいエロ描写がまるでサプリのように、観終わるとなぜか元気になる。

本作は監督がデビューから3作目のオラン
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ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!(2018年製作の映画)

3.8

めちゃ楽しい〜💓フィンランドの田舎で結成したヘヴィメタルバンドが、ノルウェーのフェスに出演するまでを描いたコメディ。ヘビメタ愛が微笑ましい。

4人とも見た目に反して素朴ないいヤツで親近感のわく愛すべ
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湖のほとりで(2007年製作の映画)

3.5

記録 スルーしてください


タイトルも監督名も知らない作品を間違えて借りてしまいました。

湖のほとりで女性の死体が発見されるミステリー。展開も登場人物も、かなり地味です。容疑者が何人か出てきてそれ
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ロブスター(2015年製作の映画)

3.7

嫌いではないけど、この世界観にハマれなかった。それでも最後まで観てしまうから魅力はあるんだろうけど…

独り者はダメ、恋愛してはダメ、相反する2つの社会が同居する世界。皮肉の度合いが過ぎる愛の話。
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デカメロン(1970年製作の映画)

4.0

ルネサンス期を代表するボッカチオ原作の『デカメロン』100編のうち、パゾリーニが好きな6編を選び、新しいエピソードを繋ぎとして付け加えたオムニバス。音楽はモリコーネ。

糞まみれの1話目からヤバい作品
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タミー Tammy(2014年製作の映画)

3.7

何も考えずに楽しめるコメディが観たかったのでちょうどよかった。

孫のタミー(メリッサ・マッカーシー)と祖母のパール(スーザン・サランドン)が行く先々でヤらかすロードムービー。

アル中の婆ちゃんがカ
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肖像(1948年製作の映画)

3.8

黒澤明が木下恵介監督のために脚本を書き下ろしたという、何とも贅沢なコラボ作品。爽やかで後味がいい。

妾(めかけ)である主人公のミドリとその愛人が、純真無垢で善人な画家一家とワケあって暮らすことになる
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アニエスの浜辺(2008年製作の映画)

4.0

アニエス・ヴァルダが81歳にして自身の半生を描いたセルフ・ドキュメンタリー。楽しいアイデアとセンスに満ちた、カラフルなアニエス・ヴァルダ・ワールドに浸ることができます。

子供時代を過ごしたベルギーの
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ふたりの5つの分かれ路(2004年製作の映画)

3.7

離婚から始まり、出会いまで。時系列を逆行して5つの場面で描かれる夫婦の物語。結婚や出産、どんな場面も2人は少しずつズレていたので離婚するのは当然だった。別れから出会いへ遡るなんて意地悪。

出会いから
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マッチ売りの少女(1928年製作の映画)

3.7

『マッチ売りの少女』をジャン・ルノワール監督が映画化したサイレント作品。40分の短編。童話の域を超えた大人のためのお伽噺です。

『マッチ売りの少女』といえば純粋でけなげな少女のイメージですが、全然少
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薮の中の黒猫(1968年製作の映画)

3.8

新藤兼人監督による妖怪もの。化け猫が武士たちの生き血を吸う!妖怪ものと知らずに借りてしまったけど面白かった。映像がいい。

平安時代、落武者たちに強姦され、家に火を放たれ亡くなった母(乙羽信子)と娘(
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ローラ(1981年製作の映画)

4.0

ディートリッヒ主演の『嘆きの天使』をファスビンダー監督がリメイク。けっこうアレンジしていて、戦後の復興が進む西ドイツを舞台に、賄賂や利権といった社会的情勢などを絡めながら、人間の脆さや醜さを炙りだして>>続きを読む

愛と呼ばれるもの(1993年製作の映画)

3.7

ピーター・ボグダノヴィッチ監督×リヴァー・フェニックス×カントリーミュージック。日本未公開作品。

カントリーの聖地ナッシュビルで歌手になるためにNYからやって来たミランダ(サマンサ・マシス)を中心に
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翼に賭ける命(1957年製作の映画)

4.1

ウィリアム・フォークナーの原作をダグラス・サークが映画化。

第一次大戦で英雄となり、戦後は飛行機に取り憑かれて危険なエアレースでわずかなお金を稼ぐ男ロジャー、彼を愛してしまった妻のラヴァーン。そして
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天空の草原のナンサ(2005年製作の映画)

3.9

モンゴルの遊牧民一家の日常を描いた、まるでドキュメンタリーのような作品。自然と共存している遊牧民の暮らしを、モンゴルの犬の寓話や前世の話などを絡めて描きます。

6歳なのに乗馬もうまいナンサちゃん。妹
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情熱の大河に消える(2019年製作の映画)

3.7

ペルーの伝説的詩人ハビエル・エローの半生を映画化。全く知らない詩人なので興味が沸きました。詩人を志しながら21歳でゲリラ戦士となり、銃に倒れるまでの数年を描く。

親は弁護士になって欲しかったのに、ど
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はなれ瞽女おりん(1977年製作の映画)

3.8

瞽女(ごぜ)=三味線と歌を生業に各地を渡り歩く盲目の女性

幼女の頃から瞽女として生きるおりん(岩下志麻)は、男性との性交渉を禁じられている瞽女の規律を破り「はなれ瞽女」になり、旅先で脱走兵の男(原田
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.2

フォロイーさんたちが軒並み高評価なので楽しみにしてました。こんなまっすぐな音楽&青春映画、最高でしょ!

好きなジャズにのめり込むエネルギーが胸熱!後半から涙が止まらない。原作を読んでいる人にとっては
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白蛇伝説(1988年製作の映画)

3.7

「ドラキュラ」で知られるブラム・ストーカーの原作「白蛇の巣」をケン・ラッセル監督が映画化。牙で人を噛むので、これも一種のヴァンパイアものかな。

巨大な白蛇の伝説がある村で、ある日突然人々に奇妙なこと
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グランド・イリュージョン 見破られたトリック(2016年製作の映画)

3.8

前回、いろいろバレてしまった後で2はどういう展開になるのかが楽しみでした。ホースメンの今回のターゲットはIT企業。今回も大掛かりなマジックも小ネタマジックも楽しかった。

2は1よりもストーリー重視で
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耳に残るは君の歌声(2000年製作の映画)

3.8

邦題のせいで避けていた作品。ロマンスというよりは、父への思いを歌に託して再会を願うユダヤ人少女の物語です。

クリスティーナ・リッチ、ジョニー・デップ、ケイト・ブランシェット、ジョン・タトゥーロ…と、
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タッカー(1988年製作の映画)

3.9

監督・コッポラ&撮影・ストラーロ。車開発者プレストン・タッカーの実話を映画化した作品。クセなく素直に作られていて面白かった!

アメリカンドリームに敗れたのに、観終わってものすごい多幸感。ポジティブで
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グランド・イリュージョン(2013年製作の映画)

3.8

これは有名作なのかな、知らなかった。前情報ゼロで何とな〜く観始めたらマジック×クライム×アクションでエンタメ感があって面白かった。

マジックだからありえない設定でもOKで、タネ明かしに“なるほど〜”
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少女は卒業しない(2023年製作の映画)

3.9

卒業式を明日に控えた高校生の2日間の群像劇。
4者4様の別れの形。恋の形。
丁寧な描写でよかったです。

答辞を読む子。
彼氏と離れ離れになる子。
友達のいない子。
軽音学部の子。

桜咲く田舎の風景
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サンダカン八番娼館 望郷(1974年製作の映画)

3.9

“慰安婦”は知っていても“からゆきさん”のことは知らなかった。心が苦しくなる実話で、知らなかった自分が恥ずかしい。

明治〜昭和の初め頃まで、貧困のため海外で売春婦として働かされていた女性たちを“から
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アダプション/ある母と娘の記録(1975年製作の映画)

4.1

アダプション=養子にする

ベルリン映画祭史上、初めて女性監督で最高賞を獲得した作品。6歳で孤児となったメーサーロシュ・マールタ監督自身の生い立ちを思わせるタイトル。今のところこの監督の作品は全部好み
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ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

4.2

コンテンポラリーダンスがカッコいい!本物のダンサー、本物の振付師による本物のダンスシーンが楽しめて、しかもドラマとしても面白かった。

パリ・オペラ座でエトワールになる夢を怪我であきらめ、同時に恋にも
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あした来る人(1955年製作の映画)

3.8

原作は井上靖。話はつまらなくはないけど、川島雄三監督にしては普通にまとまっていたという印象。川島雄三監督いわく「井上靖のなぞりみたいなもので、もっと自分を出さなければいけなかった」とのことです。

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苦い涙(2022年製作の映画)

3.7

ファスビンダー監督作品をオゾン監督がリメイク。オマージュに溢れていました。かなりわかりやすくなり、尺も短め。ファスビンダーの耽美的な世界はあまり引き継がれてなく、むしろ爽快感さえ感じました。

主役を
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アイム・ソー・エキサイテッド!(2013年製作の映画)

3.0

アルモドバル監督の飛行機内で巻き起こるお下劣ワンシチュエーション・コメディ。

オネエな3人のCA、機長と副機長はバイセクシャル、客にはSMの女王や高飛び中の男、未来を予言する女など、クセありキャラば
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お早よう ニューデジタルリマスター(1959年製作の映画)

4.3

再鑑賞。デジタルリマスターで観れてよかった。

大きなドラマはなく、庶民の日常をコメディタッチで描いたほのぼのとした作品。昔観た時は、子供たちのオナラのイメージばかりだったのですが、今観ると時代背景な
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あん(2015年製作の映画)

4.0

配信終了間近で前情報を入れずに観ました。和菓子屋のほっこりした話かなと。

途中から浅田美代子が出てきて、えっ⁈この人何を言ってるの?と急に話が思ってもみない方向に行き驚きました。あまりにも優しい空気
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ペトラ・フォン・カントの苦い涙(1972年製作の映画)

4.2

ファスビンダー監督が自身の戯曲を映画化しているだけあって、かなり舞台っぽい。登場人物の少ない室内劇を、壁一面に配した絵画とマネキンを使った演出、構図、ライティング、カメラワークによって奥行きを感じさせ>>続きを読む

酒とバラの日々(1962年製作の映画)

3.8

テーマ曲が有名ですが、まさかアル中作品の曲だったとは。 

シリアスなジャック・レモン。
『失われた終末』や『鬼火』などアル中ものには名作があるけど、この作品は夫婦揃ってアル中なのがかなり危うい。
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TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

3.7

ムーミンの原作者トーベ・ヤンソンの自伝的作品。20代後半から数年間にわたる不倫と同性愛を中心に描いています。

トーベと結婚するため妻と別れてくれた不倫相手の男性を振り、自由奔放に相手を変えるブルジョ
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飛ぶ教室(2003年製作の映画)

3.8

『エミールと探偵たち』『ふたりのロッテ』など、児童文学で知られるエーリッヒ・ケストナー原作の映画化。

少年が寄宿舎に入るお話。寄宿舎というと、たいがいは先生が厳しかったり、仲間のいじめがあったりする
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