Junpeiさんの映画レビュー・感想・評価

Junpei

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ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

4.7

最初から最後までゴジラとコングが暴れてるだけの映画。怪獣どうしの戦い過ぎて大きさが時々バグる。地下世界の描き方が良かった。劇伴もエレクトロニックな感じで良かった。

無名(2023年製作の映画)

4.8

中国スパイノワール。時代設定だけあって、近代アジア史の背景が色濃い。当時の上海の街並みの再現が高く、時代考証や文化描写が特徴的。最後まで読めない展開、時系列がハマっていく感覚が良かった。

貴公子(2023年製作の映画)

4.9

韓国内の作品ながらフィリピンと韓国、「混血」という点を描いていて、外から見た韓国観があって面白かった(ちょうど最近の『PAST LIVES』的な視点)。「貴公子」のあの英語の部分は英語がしっかり聞き取>>続きを読む

シティーハンター(2024年製作の映画)

5.0

最も成功した実写化作品。Netflixだけと言わず今すぐ劇場公開してほしい。原作のイメージとリアルへの忠実性。フィクションとリアルの両立したガンアクション。新宿への解像度の高さ。並大抵の覚悟では無い本>>続きを読む

キラー・ナマケモノ(2023年製作の映画)

4.3

愛すべきB級映画。ツッコミ所を上げるとキリが無いが、振り切ったふざけ具合で良い。アルファが古き良き人形のスタイルで好感が持てる。密猟や若者のSNS依存も描いていたのも面白かった。

悪は存在しない(2023年製作の映画)

5.0

もう冒頭の映像から傑作。長回しのカメラワークが多く、ちょうど飽きが来た瞬間に次のカメラワークへと繋がれる良い塩梅。映像のマジックが多く、そこがまず凄い。コミカルなシーンもあって、笑えるところも多いのも>>続きを読む

ゴッドランド/GODLAND(2022年製作の映画)

5.0

アイスランドの圧倒的な風景描写が堪能出来る。火山の噴火などどうやって撮ったんだよって映像ばかり。その映像は自然の美しさと恐怖という二つの感情を同時に描いている。映像の比率も意識的なもので良かった。

異人たち(2023年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

日本の原作で日本で映画化された作品をイギリスで再映画化。舞台をロンドンとしただけで無く、同性愛の描写もあり、新しい解釈の映像化となっている。ストーリーの大筋は原作通りだと思い、ラストは少し驚きの展開(>>続きを読む

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.9

A24が手掛ける韓国とアメリカ。兵役や残業など、外から描いてる事で普段の韓国映画で描かれていない部分が描かれていたのが面白い。タイトルの「Past Lives」が物語を観進めてく中で様々な意味を持つ構>>続きを読む

ファーゴ(1996年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

まず圧倒的な映像表現。『フェイブルマンズ』の言葉を借りるなら「画面の下か上に地平線があった」。雪の白と闇のコントラストも良かった。そして「フェイクノンフィクション」。冒頭で実話といっときながら本当は完>>続きを読む

変な家(2024年製作の映画)

4.3

原作はミステリー寄りな作品だったが、本作はホラー色の強い作品であった。ホラーは現実と地続きであればあるほど、恐怖が増す。「家」「間取り」という誰しもに共通する話題をホラーとして扱う事で、原作の違った側>>続きを読む

ゴーストバスターズ/フローズン・サマー(2024年製作の映画)

4.4

やはりゴーストバスターズの活躍はニューヨークで観たいというのが全面に出ている作品。過去作ゆかりの地も登場し、ファンには嬉しい。折角ニューヨークが舞台なのに最終決戦がミニマムなのが残念だった。

名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)(2024年製作の映画)

4.7

今年のコナンは歴史ミステリー。タンブラウン作品っぽさを感じられて良かった。毎度のアクションも今年は抑えめな感じがした。キッド、平次関係の人物が大集結だった。エンディング後の映像はストーリーに関わる重要>>続きを読む

RHEINGOLD ラインゴールド(2022年製作の映画)

4.9

振れ幅の大きいファティアキン作品。今作は音楽映画だった。実在する人物で、半生を丁寧に描いていたが、しっかりその意味がラストで分かる構成には脱帽だった。人種的な観点があるのもファティアキンらしい。本作の>>続きを読む

12日の殺人(2022年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

『悪なき殺人』の監督の作品とあって、それを期待していると肩透かしを喰らうのではないか。『殺人の追憶』『ゾディアック』という「未解決事件映画」の正統な系譜の作品。ミステリー作品ではないので、地道な捜査の>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

5.0

衝撃の1作目から早3年。ついに待望の続編が公開。前回は映画そのものの制作に大きな意義のある作品であった部分が強かった。本作では前作を超えた映像表現、世界観の創造、ガジェットのディテール、そして強烈なま>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

原爆開発者という事で公開前から物議を醸し、日本公開すら議論となった本作。自分自身も案じていたが、本作を鑑賞し猛省した。それは「核」という問題に対する「日本とアメリカ」の二元論に陥っていた事である。本作>>続きを読む

ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

5.0

とんでもない伏兵。原作中国で韓国でドラマ化した作品を日本で映画化。それぞれのエッセンスがあり、とんでもない傑作に。松本清張の作品の様なミステリー・サスペンス風でありつつも、日本作品では決して起こり得な>>続きを読む

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

4.8

マシューヴォーンの新たなるスパイ映画。意外な事実の連続で驚いた。「フィクションの世界が現実に」的なプロットは多いが、こういうのは新しい。「フィクション」の世界と「現実」の世界がクロスするのは面白かった>>続きを読む

瞳をとじて(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

作品内の映画『別れのまなざし』がまず素晴らしい。ここに美学が詰まっていた。映像描写がとにかく凄い。特に黒、闇の表現が凄い。意図的にこの評価をしてると見受けられる。冒頭『別れのまなざし』の冒頭から始まり>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.9

法廷劇として最大級の面白さ。『クレイマー・クレイマー』や『マリッジストーリー』でも描かれていたが、何気ない一言が裁判で思わぬ解釈をされるというのが法廷劇の醍醐味で、本作はそれが余す所無く描かれていた。>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.8

悪夢のロードムービー。ただただ嫌な描写が続く。過去作の様な派手な描写が無い分、ずっと休みなく3時間近くそういう描写が続くので疲労感が強い。無意味に見えて暗に描いてる部分も多く、そういったものを考えてし>>続きを読む

犯罪都市 NO WAY OUT(2023年製作の映画)

4.8

最早恒例シリーズ化。敵が強くなるがマブリーはその2億倍強い。日本のヤクザとの絡みも面白かった。元々1作目が2000年代の話なので、回を重ねる事に少しずつ現代に近付けてるのも面白い。

カラーパープル(2023年製作の映画)

4.7

元々音楽的な要素の強い作品だっただけに、ミュージカルの親和性は強かった。特に本作のキーでもあるゴスペルやブルースを基調としたミュージカルで良かった。1985年版というか原作を既に知ってる体で物語が進ん>>続きを読む

梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

4.9

韓国宮廷歴史ミステリー。紛れもなく変わらない史実というシナリオに創作の要素の落とし込み方が巧みだった。盲目の人物が主人公という『暗くなるまで待って』ならぬ「明るくなる前に急げ」だった。

ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ(2023年製作の映画)

4.3

『M3GAN』然り、ブラムハウス作品は敵キャラに愛嬌がある。ゲームが原作であり、ゲームセンターが舞台とだけあり、オープニングの劇伴や映像が良かったため、この調子を最後まで持っていって欲しかった。オート>>続きを読む

マダム・ウェブ(2024年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

辛口な評価が多い作品だが、それはよくも悪くも「中途半端さ」にあると思う。昨今のヒーロー映画は「ユニバース」との関係性が切り離せないものとなっており、バリバリに関係させるかきっぱりと切り捨てて単独の作品>>続きを読む

カラーパープル(1985年製作の映画)

4.8

リメイク版に向けて鑑賞。軽快な劇伴と風景描写とは裏腹に冒頭からキツい展開の連続。女性差別と黒人差別を同時に描いている作品。ウーピーゴールドバーグの演技も凄かった。

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

5.0

狂人の狂人による狂人のための映画。どうしたらそんな発想に行き着くのかと思う作品。展開も風景描写も他に類を見ない。フェミニズム的な観点も面白い。エマストーンの演技も凄まじいものだった。白黒とカラーの使い>>続きを読む

ザ・ガーディアン/守護者(2022年製作の映画)

4.7

チョンウソンの初監督作品。「刑務所に入った元ヤクザが家族の為に足を洗おうとするが、組織に追われ家族に危害が及び闘う」という設定はベタだが、物語展開、構成はあまり観ないものであった。すれ違いの展開はタラ>>続きを読む

白日青春 生きてこそ(2022年製作の映画)

4.9

主人公の風貌や性格、移民(難民)の少年との交流、家族との関係性含めとてもクリントイーストウッドの作品の様だった。香港が現在難民の中継地となっている点や香港の歴史的な部分などの背景も興味深い。香港の風景>>続きを読む

アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)

4.6

大傑作の続編だっただけに少し物足りなさがあった。前作は「全ての海の生物が味方」という謳い文句だったが、今作はファミリーに重点を置いた作品で、前作の要素が薄まっていた。何処かで観た事のある様なシーン(主>>続きを読む

エクスペンダブルズ ニューブラッド(2023年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

今回もアクション特盛、タガの外れた作品だった。皆勤賞の人達から新顔までしっかりキャラクターが描かれていた。場面展開が少なく、意外とあっさり終わるのもこのシリーズの特徴だ。バーニーが生きてたのも普通に予>>続きを読む

コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

5.0

能登半島における震災があり、かなりタイムリーになってしまった本作。災害時における排他的な部分はリアルにおいても起こり得るだろう。アパートに人々のカルト化していく姿はホラーコメディの様であった。本作はデ>>続きを読む

ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

東野圭吾作品の実写化。ワンシチュエーションでロケ費用がかからない事からか、キャスト全員主役級で豪華。三重構造のトリックながらラストではそれを舞台化していて「四重」になっていたのは面白い。映画的な演出と>>続きを読む

シャクラ(2023年製作の映画)

4.6

ドニーイェンによるドニーイェンの為の映画。超人アクションB級映画だった。トントン拍子で話が進み、内容は映画3本分ぐらいあった。邦画っぽいとかという意味ではなく、超人アクションの仕方がどこか日本の漫画の>>続きを読む

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