歴史ものが好きだし、舞台のホテルがすごく作り込まれてて素敵だな〜という軽い気持ちで観始めたら、スリリングな展開に引き込まれて一気見してしまった…
どんなに悲しい出来事が起き、苦しい状況に陥っても、誇りや優しさを失わずに生きるというファンタジーの美しさ！
なぜかロシアの党幹部に黒人がいるし、英語で話すし、財産が没収されたはずなのに裕福だし、フィクション部分は多々あるのだけど、
衣装やメイクが丁寧でユアン・マクレガーは本当に何十年も軟禁されているように見えるし、アンナの哀愁や処世術にもリアリティを感じる。
ホテルという社会から一種隔離されているような非日常的な空間で、階級や国籍や政治信条が異なる人々が入り乱れ、時代が移り変わり、権力構造や人間関係がゆるやかに変化していく様子が過不足なく表現されていて、直接的に戦争を描く場面はないのに見ごたえがあり、人生の豊かさとはなにか、名誉とはなにか考えるきっかけをくれるドラマでした。
