manaminieさんの映画レビュー・感想・評価

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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.6

すごく詩的というか、メタフォリカルな映画だった。一度観ただけではよく分からなくて、気になったシーンごとに見返して繋ぎ合わせていった。

不眠症(喫煙、モーニングコール、瞑想や太極拳)、クイア(覗き見す
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ブギーナイツ(1997年製作の映画)

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『バビロン』を観て思い出したのでこちらも鑑賞。

衣装やインテリア、作品内作品に出演する女優たちのヘアメイクが時代ごとに変わっていくのがリアルで凝っているし、音楽も良い。

追い詰められたときに戻る場
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ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

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今回はVSじゃなくて×、コラボレーションなのね!
決めカットが複数あって、戦闘パフォーマンス的というか、とてもビジュアライズされた娯楽映画だった
ツッコミどころ多すぎるんだけど
とにかく何回も笑った

バビロン(2021年製作の映画)

4.0

トーキーになって没落したスターの悲哀って何度か描かれきたし(それこそ『雨に唄えば』の時代から)それ自体に、栄華と衰退というテーマとして心に響く哀しい美がある、でもこの映画はそれ以上の大作、超力作だった>>続きを読む

波紋(2023年製作の映画)

3.4

ライトブルーから赤への転換が面白かった。かなり視覚的な作品かも。
場面転換のときに鳴るパーカッションみたいなリズムはフラメンコと関係してたのかな?
天然水から緑命水、枯山水と雨。プールとスーパーマーケ
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シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014年製作の映画)

3.9

明るくてパワフル!人情味が強すぎるのは個人的には苦手だけど、ビジネスの非情さを描いた側面やマーケティング感覚もあって、テンポよく観れた
スラングやスペイン語が多いのでセリフは聴き取りにくいけどノリは伝
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テイラー・スウィフト:THE ERAS TOUR(2023年製作の映画)

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単なる記録映像では全くない!ミュージカルみたいだった

数日で移動するドーム公演とは思えないほどセットやプロジェクションマッピングが凝っていて、曲の世界観の作り込みがすごいし、アルバムごとにテイラーが
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.4

サスペンスやミステリーを期待して観たら、会話劇だしヒューマンドラマだった。
特にどんでん返しや意外な展開はないと個人的には思った。夫婦間ドラマとしての脚本賞なら納得できる感じ。

ほぼ家と裁判所の往復
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怪物(2023年製作の映画)

4.0

もっと早く観れば良かった!
「怪物だーれだ」という予告編にミスリードされて、藪の中系クライムサスペンス・ミステリーかと誤解していました!

現実社会に明確な怪物(わかりやすく言うならば犯人)が存在する
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枯れ葉(2023年製作の映画)

4.0

相変わらず色彩感覚がすごすぎる。
ずっとブルーのコート着てたアンサが、最後ブラックのコートになって、季節の移り変わりと新しい生活が感じられるのがかっこいい。
音楽の使い方もやっぱり面白い。絶妙なダサか
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トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

3.9

こんなに切ないラストをなんで忘れてたんだろうか
昔みたときは何もわかってなかったんだなと思った

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

3.9

松本人志の件でこの映画を思い出した。
回想シーンや被害者が経験した出来事を取材するシーンは苦しかった。

自分が安全地帯の未来にいる、つまりハーヴェイ・ワインスタインが既に失脚して、おそらく二度と社会
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.0

考察のしがいがありまくる。オーケストラや各国文化、文学知識の動員を要求してくるし、すべてのシーンとセリフに意味があるからすごく疲れる映画ではある。

多義的で示唆に富んでいるし、過去と現在、転落と再生
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.6

前半の具体的でリアリティのあるSF路線から、後半にシームレスに理不尽ミュージカルホラーへと振り切っていく具合が面白かった。アレクサ使いたくなくなる。

RRR(2022年製作の映画)

3.6

CGすぎる!セットすぎる!とかボリウッド特有の無理筋には当然ツッコミどころは多々あるけど、なんか最終的に勢いで「感動した!面白かったな〜」となるのがすごい。

「この絵が撮りたかったんだな」とはっきり
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

画角もカラーリングもカット割も完全にこれまで通りランティモスなのに、テーマ性とストーリー展開に関しては急に明確に分かりやすくなった感じがした
これが原作の力なのかな?
ジェネラルだけなんでラストああな
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

銀座の街が破壊される様子が大迫力でふつうに怖がってしまった…
基本的には分かりやすいフラグ立てとその回収の連続なのだけど、カメラワークや編集テンポが良くてぐいぐい引き込まれました。

ゴジラが熱線を吐
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夢売るふたり(2012年製作の映画)

3.7

全員の演技力が高くて、繊細な心理描写やカタストロフへと突き進む推進力があり、邦画の良い面が詰まっていると思った。

ラスト付近の赤いランプの反射や、序盤の札束を燃やすシーンなど火事のリフレインを思わせ
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レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ(1989年製作の映画)

3.8

悪徳プロモーターが悪徳すぎて笑える
この人が復活したとき「民主主義の復権」ってスクリプトでたのがアイロニカルでした。
冷戦下で観たらまたぜんぜん違う感触がしただろうな

ナポレオン(2023年製作の映画)

3.3

ホアキン・フェニックスもヴァネッサ・カーヴィも好きだから楽しかったけど、実際にはジョセフィーヌのほうが年上なのに、ホアキンがナポレオン役のため&老境期を描いたために、ナポレオンがだいぶ年上に見えてしま>>続きを読む

ホーム・アローン(1990年製作の映画)

3.8

久しぶりにちゃんと観ると、カメラワークがすごく凝ってて緻密なことに驚いた。
展開もスピーディで、ケヴィン/家族/泥棒、の視点の切り替えも違和感がない。名作であることは疑わないし、今後もクリスマスムービ
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シザーハンズ(1990年製作の映画)

4.0

これもクリスマス映画の一種にはいるのかな、と思って、初めてきちんと通して観ました。

・郊外のコミュニティの排他性と同調圧力が、カラフルな家並みとポップなファッションを通して痛烈に描かれていた。

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ポーラー・エクスプレス(2004年製作の映画)

3.8

12月に入ったので観ました。初鑑賞です。

ふつうのファンタジー映画だと思っていたら、ジェットコースターやスライダーのような、アトラクション気分になる映像が多くて遊園地に行った気持ちになった!

ホッ
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.0

タイトルとビジュアルで田舎町の人情物語なのかと思っていたら、全然ちがった…
サイコスリラーでした

登場人物が全員おかしい。行動原理が比較的理解可能なのは妹だけ(それでもこの年まで島に残り続けるのは常
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戦場のメリークリスマス 4K 修復版(1983年製作の映画)

4.0

子どもの頃に両親が観ているのを隣で見ながら寝た、という断片的な記憶しかなく、今年のクリスマスまでにと思い、初めてじっくり観ました。

名作と言われるだけあって、登場人物たちの微妙な心情や奇妙な連帯感、
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カモン カモン(2021年製作の映画)

3.8

"ひょんなことから子どもを預かることになった孤独な大人"という設定じたいは割とベタなんだけど、
声の録音という作業の独特の手触り、ホアキン・フェニックスの演技がこの映画にアクチュアリティをもたらしてい
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ベルファスト(2021年製作の映画)

3.8

イスラエル/パレスチナ紛争でアイルランドが西側諸国では珍しくパレスチナ側を支持していることを知って、前から気になっていた(けど重そうだから先延ばしにしていた)この作品を観ました。

平和な地域に暮らし
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ディオールと私(2014年製作の映画)

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ムッシュ・ディオールの語りの導入や狂言回しは必要だったのだろうか…
「幽霊がいるのよ」というスタッフの噂話は、全員が歴史を意識しているという意味づけがあったし、面白かったので、それだけでも良かったかも

ナイル殺人事件(2022年製作の映画)

3.4

昔読んだはずの小説の内容を全部忘れたので観てみました。
アンニュイなポアロ像の作り込みに劇中歌のブルースがマッチしていると思いました。
ガル・ガドットの最強セレブ感、レティーシャ・ライトのクレバーさと
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マネーボール(2011年製作の映画)

4.0

野球のルールなにも分かってないけど面白かったし、これがエポックメイキングな挑戦だったのだとは理解できて胸熱でした。

試合になると画質が荒くなるのは、きっとこれはほぼ実話で、当時の実際の映像なんだろう
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.6

観た直後は、面白いけど少し物足りないな、という気持ちでした。

“You can’t wake up if you don’t asleep”というフレーズがキーになっているように、映画の始まりと終わ
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五月のミル(1989年製作の映画)

3.3

ヒューマンドラマなのかなと思ったら、五月革命を背景にしたドタバタコメディだった。働いたことのない主人公をはじめ、登場人物みんな身勝手だけど憎めない感じ。
そのなかでレオンスの寡黙な姿が強烈に残る。
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林檎とポラロイド(2020年製作の映画)

4.0

認知症に迫った映画や、記憶喪失をテーマにした作品はいろいろあるけど、これまでとはまた別の切り口で「記憶とは何か」を提示しているように思えた。
一見、淡々とした日常を映し出した画面が奇妙に思えてくるのが
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古の王子と3つの花(2022年製作の映画)

3.2

過去作よりCG感が強くてちょっと残念、でもガラスやステンドグラスの表現はとても素敵でした。

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