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女神降臨 Before 高校デビュー編のorange21のレビュー・感想・評価

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申し訳ないんだが俺は牛首村を見ていない。見ていないということにレビューを書いてから気づいたのだ。大きな手落ちである。

しかし私にとってはKōkiのプレゼンテーション映画。十年近く前に鳴り物入りで登場し、ミドルティーンながらELLE Japonの表紙をつとめるなどなどモードでクールな印象があるKōki。自分からすると冨永愛が深田恭子みたいな役で映画に出ているというような違和感であり、なんで今更こんな映画に?という疑問の答えを求めに劇場に向かった。

結論から言うと動いて喋ると実はこういう感じの人だった、あるいはこういう感じの人として十二分に成立するタレントだったということの模様。両親の声が低いことから勝手に低音で落ち着いた喋り方の人間なのかと思っていたが、少なくともこの映画ではそのように演じていない。身長が170cmあり、男性キャストと並んでも身長差があまりなく、顔も小さいいかにもモデルなルックだが、実態としては縦に細長い森七菜みたいな感じである。面相も動いている状態でみると22歳というには幼くすら見える。予備知識無しで顔だけ魅せられて年齢を聞かれたら17歳と答えかねない。

ここまで美しい人間に加工を施してビフォーアフターのビフォーにするということ自体無理があるのではないかと誰もが思う所だが、意外と良かったのではないかと思う。さすがに生きているだけで蔑まれるようなルックには見えないが、全体のオーラが凄まじいので顔をちょちょっといじれば超絶美人扱いされるというリアリティはあった。

またホラー好きのテンションおかしいオタクという設定も、まあ割とそういう風に見える演じ方をされていて、この人本当にそういうところがあるんじゃないかと思わされてしまう。背中の中頃まであるロングヘアも外見に全く無頓着なオタクとインターナショナルスクール通いのセレブティーンのどちらにもありうる髪型だというのは慧眼ではなかろうか。あの髪型はどっちの役でも不自然ではないのだ。


さて、肝心の映画はというと別に全然おもしろくはない。俺はこの映画のお客さんではないという感じなのでわざわざ何かを言うこともないだろう。とはいえ化粧をして自己肯定感が上がるということと、体育でちょっと汗をかいて化粧が取れてきたことを病的に気にしてトイレに駆け込むさまとはなかなかセンシティブなテーマで面白いと思うのだが、そこらへんが面白い料理がされているものではなかった。また王子様然としたイケメン俳優の振る舞いもこういうフォーマットのお客さんが見てキャーとなる機能以外のものもなかったと思う。

まあ後編も見に行きます。楽しみですね。
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