このレビューはネタバレを含みます
自分が原作漫画やアニメをあまり追っていないのが悪いが、モチーフが乱立していて難しそうだなと思った。天体をもう少し前面に押し出すようなロマンチックさが犯人に欠けていた感じがあった。
自殺した女性の持つ要素が伏線になって犯行の具体的な計画の橋渡しになるようなことがあれば、もっとプラネタリウムという場にも意味が生まれたんじゃないかと思った。自分の中で要素が整理できていないだけかもしれないが、天文台という舞台設定が表層の部分にとどまっていて、犯行の具体的な計画に魅力を感じ辛いところがあった。銃火器の設定にしても、機能的すぎるというか、妥当と思われる設定をたくさんつけて、それを納得させるために“隠れ公安”という陰のある設定をつけてる感じが出てしまっていた。設定に食われているというか。安室や風見といった魅力的なキャラクターを含めて、とてもいい設定だったと思った分、その設定の持つ秘密が底の浅いもののように思えてしまった部分があった。魅力的だった分、惜しいと思った。
いわば“演技くさい”ような死を悲しむシーンに『実は…』を用意していたのに、真犯人を物語を進めるための装置的にしすぎているように感じ、もう少し対比として深みある人間性が見えても良かったのかも、と思った。
King Gnuの曲を久しぶりに聴いた。確かにかっこいいが、全体的な雰囲気的にすこし会っていないような気もした。もっと大御所の方の曲でどっしり構えた感じでも良かったんじゃないかと思う。雄大な自然の映像も曲もカッコよかったので。中島みゆきとか。
原作漫画やアニメをあまり追っていないので、漢籍を引用する男の弟がグリッドマンみたいだなと思った。