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東京上空いらっしゃいませのhappacutterのレビュー・感想・評価

東京上空いらっしゃいませ(1990年製作の映画)
4.5
相米慎二やっぱやばい。台風クラブでの親の不在同様にキャンペンガールという大人に縛られた境遇や死んだことによる親を含む他者との接触の制限は社会(偽りの秩序)から無秩序に向かう動機として機能し、それと同時にダンス/愛によって無秩序あるいは社会から個(個人的な秩序)に向かう。豪雨は秩序を反転させる装置なんじゃないのか。おれらがどれだけ頑張っても地球には勝てない。だから気候は台風クラブのように社会を崩壊させたり死んだユウを現世に戻したり、東京上空いらっしゃいませのように個をも崩壊させユウは天国に行く(死が個を崩壊させたとも言えるか)。大体の映画は愛の側面からしかこれらが語られることはなく、これだけたくさんの手札を持っている監督を相米慎二しか知らない。
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