おぎこ

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君にのおぎこのレビュー・感想・評価

4.5
レビュー100作目!
狂気の人類滅亡×心理世界の描写ここに極まれり!
アニメ版はカッコいいロボットアニメの裏で子供たちをはじめとしたキャラクターの心理世界の探究、自己実現を主なテーマとして陰鬱な雰囲気で進められており、他のアニメと一線を画すと言っても過言でないような伝説の作品となっていた。ラスト2話ではいきなり狂気を発動させ、ストーリーを丸投げして精神世界にひとつケジメを付けるという衝撃的な締めとなっており、本作はそれを補完する立場になっているとの認識で鑑賞
するとどうだろう。確かにストーリーの補完はそれなりにしてくれるものの、心理カウンセリングのパートも欠かない。描写も後半は狂気炸裂で、説明をせず画で観客を圧倒し、謎を残したまま物語を締めてしまうではないか。あっぱれ!
この劇場版、特に26話の内容は唐突な展開で視聴者を圧倒したであろうアニメ25、26話を踏まえた上でもそれらを超える衝撃を持ったとんでもない仕上がりになっていたと思う。
また、シンジとミサトがエレベーターで別れるシーンのミサトは非常に切なくてカッコいい。この年齢になってアニメで真似したいと思えるようなかっこいいシーンが連発されるのもエヴァの魅力である。
アニメ版の衝撃が凄すぎて評価が多少落ち着いてしまったが、間違いなく自分がいま思っている以上に伝説的な作品であろう一作。全人類が一度はみるべき。
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