昼行灯

會議は踊る/会議は踊るの昼行灯のレビュー・感想・評価

會議は踊る/会議は踊る(1931年製作の映画)
3.7
鈴木清順オールタイムベストテンのうちの1作品✨清順はミュージカルがすこ爺

まず移動撮影の件は置いといて、リリアンハーベイの登場シーンやばい。指を舐めた後に男性に手袋をはめていたんだけど、その手つきのなまめかしいこと😳というか普通に下ネタ?クロースアップなところもオツな感じ😂
その後もむち打ち刑で尻を突き出していたり、S字に体をくねらせるポーズをしていたり、スカートの内側を見せるかのようなローアングルなど官能的なショットの数々。なので毒婦キャラなのかと思いきや、小悪魔系でさえなく、天真爛漫な少女という設定。当時のドイツ女性の格好が胸元をかなり開けているのもあって、強烈な印象を残すヒロインでした。

異動撮影はもちろん素晴らしかった。この場面ではヒロインを中心とした世界が構成されていて、歌詞の内容からヒロインのロマンスが一時の幻だと分かるからこそ、美しいものがあった。馬車に乗った皇帝に花束を投げつけて囚人にまでなってしまったヒロインが、今では馬車に乗って民衆から祝福の花を歌と共に送られるほどになっている😭この立場の逆転😭そしてなぜか物語外音楽の伴奏に合わせて歌う民衆、因果関係は説明できないけど、そうした幻想を了解させてしまう力があるこのシーンはまさに映画的だった!
この以前場面でも、ヒロインと男性の押し問答に合わせて音楽がなるシーンはあったけど、それは画面の中に実際に器楽隊が居て、説明がついていた。そうやってだんだんと主人公を中心とした世界が形成される過程が描かれていたからこそ美しいと思えたのかも。
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