このレビューはネタバレを含みます
80年代アメリカドラマの劇場版。個性的なメンバーがチームを組んで巨悪の陰謀に立ち向かう、ド派手なアクションムービー。
Aチーム、CIA、軍捜査部、傭兵という4つの勢力が、状況に応じて対立と協力関係を行き来し物語の核心へ迫っていくストーリーが巧い。アクションはとにかく銃撃、爆発、物理法則ガン無視のド派手路線全開なので頭カラにして観るのが吉。空中を落下する戦車が、チマチマ砲弾ぶっぱなして着地点を調整するのはもはやギャグシーンである。
一方、主演リーアム・ニーソンのシブカッコいい演技を堪能したい人には物足りないかも。リーダーとしてAチームを引っ張るも、後半はその役割をブラッドリー・クーパーに譲る形となっていき、とにかく影が薄い。紅一点ジェシカ・ビールとのロマンスもクーパーに持っていかれる始末。
またCIAのリンチ君がラスボスにしては役不足。キレ者で計画立案は得意だが、実践やトラブル時の対処能力は今一つで、自身の能力への過信と奢りからか詰めの甘さも散見される。
尺の都合や、シナリオの複雑化回避のためこの程度の設定にとどめおかれたような印象が拭えない。
B.A役のクイントン・ジャクソンは格闘家なんすね。飛行機恐怖症のため要介護となるポンコツぶりがだんだん愛おしくなってくる役柄。