龍侍

心が叫びたがってるんだ。の龍侍のネタバレレビュー・内容・結末

心が叫びたがってるんだ。(2015年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

珍しく此方も地元で、上映するとの事で一人鑑賞。

主人公の順の幼き頃から始まり。
モーテルをお城と勘違いする。
子どもだから仕方ない事ですね。
そこから父親が、知らない女性と出てきた。
順はその事を母親にすぐ報告。
母親は、きっと父親のこの裏切り行為を知ってた。
知ってたけど、順の事を家庭の事を想って見てみぬフリをしていた。
だけど、順が見てしまった事の現実。
隠しきれなかった。
順の口に卵焼きを押し込み、
黙らせる。
そして、離婚が決まり父親が家を出て行く時に、父親は順の心に言葉のナイフを突き立てた。

「順。お前のせいだよ」

そう。
小さき自分の娘にこの父親は、家庭が崩壊した一番の理由を娘になすりつけて、心を傷つけたのだ。
そこから玉子が現れ順の「お喋り」にチャックをしたのだった。


時は流れ、順は高校生になった。
喋るだけで腹痛になるようになり、会話手段はメールのみ。
担任教師から、順含めた4人が地域ふれあい交流会の実行委員にされた。
きっとそこから物語は始まったんだと思う。

バラバラの4人。
だけど、順が「歌なら気持ちが伝えられる」そう信じて4人がだんだんとまとまってくる。
坂上拓実は順と同じような環境を経験し、
仁藤菜月は中学生の時の坂上拓実との短い交際期間に何もできなかった事に後悔し、
田崎大樹は怪我をして部活からの戦線離脱で自分の居場所を探していた。

地域ふれあい交流会の発表は、「ミュージカル」
順の経験から順が作り出したオリジナルミュージカル。
坂上が曲を作り、クラスも交流会に向けて動きはじめた。

菜月と坂上。
中学生の時の交際期間のわだかまりがなくなった時だった。
その会話を順に聞かれた。
順はその話でわかった。
自分は坂上拓実が好きな事、坂上と菜月はついさっきお互いの気持ちを再確認していた事。

その話を聞いて、順は次の日の地域ふれあい交流会をボイコット。
教室は順を悪く言う言葉が広まってきた。
坂上は「必ず成瀬を連れてくる」と約束して教室を飛び出した。
でも場所が分からない。
そして思い出す。
『物語の始まりの場所』

坂上は順が父親を目撃したモーテルへ行き、順を見つける。
順はもう諦めた事を坂上に伝える。
だが、坂上は引き下がらない。
順の本音をその体で受けとめる。
そして、

「玉子なんか最初から居ない!」

坂上は順に現実のナイフを向けた。
順はそのナイフに戸惑った。
だが事実今はお腹が痛くない。
あぁ、自分の気持ちを閉じ込めてたのは自分だったんだ。
順はやっと理解して、坂上のナイフを受け入れた。

地域ふれあい交流会の演目のミュージカルは終わりにさしかかっていた。
順の母親は『やっぱり娘には無理なんだ…』そう思った時だった。
観客の後ろから、一人の少女が歌いながらステージに向かっていた。
母親は自分の近くを歩く少女に驚いた。
喋るだけでお腹が痛くなる娘が、歌っていたのだから。

ミュージカルは終わり、順はクラスの皆に迎え入れられた。
もう、順は喋れない順じゃなくなったのだから。
そんな順を見て、ある人物が順に告白したのだった。


いやはや。
涙なしでは観れないですね。
順が可愛くて可愛くて。
それに人前じゃ喋れない精神病の身内がいるので、余計に感情移入しちゃいました。
本人は喉まで言葉出ているのに、その言葉が出てこないんです。
本人は本当に苦しいみたいです。
最後の告白は、不意打ちですね。
その後を期待しちゃいます(笑)
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    いいねありがとうございます! 基本題名とストーリーで鑑賞を決めるので、たまに失敗してます。 役者さんや監督などで作品を選ぶ事はあまりないです。 ヒッチコック作品は、大好物です。 邦画・洋画や基本ジャ…

    いいねありがとうございます! 基本題名とストーリーで鑑賞を決めるので、たまに失敗してます。 役者さんや監督などで作品を選ぶ事はあまりないです。 ヒッチコック作品は、大好物です。 邦画・洋画や基本ジャンル問わない雑食です。 話の矛盾や深く追求したりは、しません。 目の前の物を素直に受け入れて、解釈する見方をしてます。 やや、サスペンスとアニメ多め。 実際の事件を元にした物が特にお気に入りです。