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傷物語II 熱血篇のdaunyのネタバレレビュー・内容・結末

傷物語II 熱血篇(2016年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

テンポは変わらずちょい悪。作画もちょい停滞気味。演出過多の嫌いがある。ドラマツルギー・エピソード・ギロチンカッターの切れ者ヴァンパイアハンター三人衆との戦いもあまり目立ったものではなかった。こんなに弱かったっけ。あまりメリハリにならず特にキャラも立たなかったのは残念かな。
以下各キャラ
阿良々木はどうにもアニメと比べるとキャラが弱い気がするのだけれど、やはりエピソード0的位置の要請かな。エピソード0がエピソード0足り得る所以としては、やはり阿良々木が阿良々木たり得たのは何故なのかが語られなければならない。つまりはエピソード1以降のafterに対するbeforeが描かれる必要がある。afterが完全だとしたら、beforeには何かが欠けている。欠けたなにかを埋めるための物語が傷物語だとしたら、その一つは羽川翼なんだろうなと思った。作中でも語られているが、シリーズを通して本物とされるのは羽川翼くらいだ(臥煙さんもだったっけ)。羽川翼と出会い偽物になった阿良々木が物語シリーズの阿良々木であり、熱血編ではようやく偽物としてのスタートラインに立った感じがある。本物ではないからこそ本物よりも本物らしくあれるとかそんな感じの一節が偽物語ではあったが、本物と出会い本物らしくあろうとする阿良々木はここらへんで生まれたんですかね、
キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード。鉄血にして熱血にして冷血の吸血鬼。幼女・童女・少女の三段変形を見せる革命児。姿が変わると性格も少し変わるのか、童女時代はやや反抗期気味。凄惨に笑う姿はまだない。そういえばなんとなく猫っぽいのはなんでかね。かわいいんだけどね。登場シーンの半分くらい寝てるか寝ぼけてたね。
羽川翼。パンチラガールからノーパンガールへの超進化。パンツは白→白(紐)→ピンクのスリーコンボ。男をやる気にさせるのはいつもエロ。さすが、なんでもは知らないけれど知っていることは知っている絶対委員長。羽川翼は男の肌は知らないという点にも言及しておきたい。羽川翼をして知らないこともある、それはなんでも知っている(ようにみえる)羽川翼だから意味を持つ。常人において知らないことは単なる事実でしかないのだから。さて、羽川翼は異色だ。はっきり言って浮いている。エピソード0はエピソード1よりも原初的であるから物語の始まりとして適していると見ることもできる。が、羽川翼に関してはその本物さが故にエピソード0単体では行動原理が理解できず、意味不明なある種の狂人にも映る。突き放した阿良々木を追ったり、化け物同士の戦いの最中身を挺して阿良々木に助言をしたり、パンツをあげたり、何故そこまでするのか、何故やるのか、これがさっぱりわからない。ただ、これは阿良々木にも判然とはしてない。エピソード1以降で阿良々木から語られることなのだ。まぁ言ってしまえば、それが羽川翼であり、それができるのは本物だからである。この異色さ、もう少し際立たせてもいいかなとは思うが、まぁそれは製作陣の判断ということで。
忍野メメ。ほとんど出番なし。しかし、要所で急所をつくところを見ると、むしろ本領発揮というところか。
ドラマツルギー。名前が一番好き。硬球には耐えられるけれど鉄球は無理。完治に2日が撤退ライン。普通のヴァンパイアはそこまで強くないことを身をもって教えてくれた武人。ヴァンパイアというよりウェアウルフっぽい風態だけれど生粋のヴァンパイア。
エピソード。episodeではなくepiswordとして欲しかった。時計仕掛けのオレンジ的なキモさがある。超ウケる。
ギロチンカッター。裁断する間もなく磔にされた聖職者。ワイルドな見た目通り鍛えているから女の子くらいは殺せるけれど、ワイルドな見た目に反してやることは汚い。戦う場所に駒沢公園を選ぶ辺りから田都ユーザーとわか
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