エブリデイねむろう

新・麻雀放浪記のエブリデイねむろうのレビュー・感想・評価

新・麻雀放浪記(1998年製作の映画)
2.5
阿佐田哲也原作の同名小説「新麻雀放浪記」を題材としたオリジナルビデオ映画。

神社の床下で眠る素寒貧親父の「坊や哲」。
ソープで働く愛人とヒモ生活をしていたが、その女がヤクザに目をつけられてしまう。
彼女を救うため金が必要になった哲は、再び麻雀の世界に戻っていく。

過不足ないVシネマクオリティの作品。
「麻雀放浪記」の名前はついているが、恐らく名義を借りているだけで内容は別物だろう。
安っぽいテーマと安っぽいメロドラマを組み合わせて、「働かなくても女に囲われて生きる男のロマン」に憧れるヤンチャ坊主向けに仕上げた作品。
うん、いかにも当時のティーンたちが憧れそうな世界である。

主演の火野正平が渋い演技をみせてくれるが、見所はそれくらい。
ヤクザとの博打や中絶といったテーマを取り扱いながら、そこに重みがまったく感じられず軽薄でペラッペラな物語がだらだらと続いていく。

関西の制作会社がつくっているのだろうが、もう1人の主演の男の子が「関西弁のオザケン」みたいなやつで、正直まったく魅力がない。
いやまぁ、当時はオザケンブームとかあって、モテる男の代表的な容姿って感じではあったけど、まぁ、時代だね。

麻雀のシーンはそれなりによい。