カタパルさんの映画レビュー・感想・評価

カタパル

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アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

3.4

ペイトン・リード監督によるMCU「アントマン」シリーズの三作目。アヴェンジャーズにとって次なる大いなる戦いへの序章となる作品です。

アントマンのテーマはシリーズを通じて「家族愛」だと思うのだけど、今
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ワイルド・スピード/ファイヤーブースト(2023年製作の映画)

4.3

人気シリーズの最終章。これまで追いかけてきたファンにとってはご褒美のような作品になっています。本作は一般公開している記事を含めてなるべく情報を遮断して観ることをオススメします。ボクはそうしたのでたくさ>>続きを読む

シンドバッド 七回目の航海(1958年製作の映画)

4.0

レイ・ハリーハウゼンのシンドバッド三部作の第一作目。特撮映画にとっても記念碑的な作品です。

本作は子供の頃によくテレビで放映されていて、何回も観ました。あの当時もすごいと思いましたが、いま観てもよい
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最後まで行く(2014年製作の映画)

3.5

日本でもリメイクが公開される韓国のクライムサスペンス作品です。日本のリメイク版の予習で。

刑事がひき逃げしてしまうというシチュエーションがヒリヒリします。当然、悪いことなのですが、バレないかどうか主
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聖闘士星矢 The Beginning(2023年製作の映画)

1.4

車田正美原作の漫画『聖闘士星矢』の実写版。「これはヒドイ」という人と「なかなかよい」という人が混在しているため、これは自分の目で確かめてみようと観てきました。結論から言えば、近年稀に見る駄作です。>>続きを読む

The Witch/魔女(2018年製作の映画)

3.5

続編の予告を映画館で観て、気になったために本作を観てみました。アクションサスペンス作品。

とある機関から逃げ出した女の子はジャユン(キム・ダミ)として普通に育てられる。貧しいが幸せな家庭。お母さんが
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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.3

SNSによるキャンセル・カルチャーを背景として、指揮者を通じて「支配と被支配」をテーマとして描いた作品です。

本作は主演のケイト・ブランシェットに当て書きして作られた作品だけあって、抜きんでたキャラ
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水爆と深海の怪物(1955年製作の映画)

2.5

レイ・ハリーハウゼンが特撮監督としてコロンビアで作った二作目。今度はタコ🐙。

前作『原子怪獣現わる』(1953年)はゴジラの先駆けとしての価値があったと思うのですが、今回は二番煎じというか二匹目のド
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原子怪獣現わる(1953年製作の映画)

2.9

レイ・ハリーハウゼンが特撮監督として本格デビューした作品。翌年の『ゴジラ』(1954年)に大きな影響を与えたことで知られる。

テーマは『ゴジラ』に先駆けて「原爆の脅威」なのだと思います。広島への原爆
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隣人は静かに笑う(1999年製作の映画)

3.3

クライムサスペンスの中でもミスリーディングの設定が評価されている作品です。

マイケル・ファラデイ(ジェフ・ブリッジス)は近所に住む家族の長男を救った。マイケルにも年が近い息子がいて、それをきっかけに
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食人族4Kリマスター無修正完全版(1980年製作の映画)

2.3

ルッジェロ・デオダート監督による『世界残酷物語』(1962年)の系譜に連なるモンド映画。

子供の時に「あなた、食べる?食べられる?」というテレビCMに衝撃を受けて以来、避けまくっていた本作。基本的に
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EO イーオー(2022年製作の映画)

3.4

イエジー・スコリモフスキ監督によるロバ映画。同じくロバが主演のロベール・ブレッソン監督『バルタザールどこへ行く』(1964年)からインスピレーションを得た作品だそう。

ロバのE.O.が旅をする話。E
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戸田家の兄妹(1941年製作の映画)

3.2

小津安二郎監督の上流家庭の家族ドラマです。この作品が太平洋戦争の開戦の年に作られたと思うと、色々と考えさせられる作品だったりもします。

内容的には「家族の絆」なので戦後の『東京物語』(1953年)に
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淑女は何を忘れたか(1937年製作の映画)

2.9

小津安二郎監督のコメディータッチの家族ドラマです。戦前の小津安二郎と戦後の小津安二郎が混じった感じ。とても興味深い作品ではあるのですが、内容的には平凡だったりもする。

戦前の小津安二郎監督はどちらか
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.3

基本的に子供向け映画なのだけれど、大人への目配せがすごい。マーケティングの勝利。

非常にテンポよく話が進んでいきます。色々とツッコミどころはあるのだけれど、そこは意識的だし逆手に取って演出にしてしま
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

3.8

すっごくいいところが沢山あるのに、全体的には前二作を超えなかった。

まず、出鼻を挫かれた。レディオヘッドの『クリープ』はいい曲ですよ。でも、My Awesome Mix Tapeは80年代で攻めきっ
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タイムズ・スクエア(1980年製作の映画)

3.4

音楽大好きアラン・モイル監督による1980年ニューヨークを舞台にした青春音楽です。プロデューサーは『グリース』(1978年)のプロデューサーのロバート・スティグウッド。

非常に音楽のセンスがよく、う
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.4

600m以上の鉄塔のてっぺんを舞台にしたワンシチュエーション作品です。高さを疑似体験して怖がれるかがポイント。

ワンシチュエーションですので、テーマもストーリーもキャラクター造形もそれほど重要じゃな
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犯罪都市 THE ROUNDUP(2022年製作の映画)

3.9

いまだかつて、これほど安心して観ていられる犯罪映画があっただろうか?🤣マ・ドンソクの二の腕が既に暴力的な正義!な第二作目。バイオレンス増量。

おそらく、多くのマ・ドンソクのファンは彼のMCUデビュー
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一人息子(1936年製作の映画)

4.2

小津安二郎監督の初めてのトーキー映画作品です。家族ドラマで「喜八もの」のスピンオフ的な作品です。今回の主人公は喜八ではなくかあやん。

かあやん(飯田蝶子)は「喜八もの」の時はダメな喜八を励ましたりガ
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東京の宿(1935年製作の映画)

2.9

小津安二郎監督の戦前後期のサイレント作品で人情劇。坂本武主演「喜八もの」の最終作。子供が遊ぶおもちゃに戦前のアメリカ好みの「小津好み」が残ってる。

喜八(坂本武)は女房に逃げられ、職もなく。昔馴染み
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オオカミ狩り(2022年製作の映画)

3.4

韓国のスプラッターバイオレンス映画です。とにかく暴力的な映画を観てスッキリしたい方におすすめです。

これ、なんの前知識もなく観たんです。なんか映画の雰囲気からして劇場で観た方がいいんだろうなあくらい
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浮草物語(1934年製作の映画)

3.3

小津安二郎の戦前サイレント映画。小津安二郎の特徴である家族ドラマで、構図やカットも戦後に近くなってくるのがこの頃。

小津安二郎の「小津好み」は初期はアメリカ風だったのだけれど、徐々に和風になってくる
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テリファー(2016年製作の映画)

3.2

非常に単純なスプラッターホラー映画です。ホラーが苦手じゃなくて、単純さを求めている人にはうってつけ。

ピエロの仮装をした殺人鬼アートピエロが建物に入ってきた人を片っ端から殺しまくる、以上。テーマとか
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蜘蛛巣城(1957年製作の映画)

4.3

黒澤明がシェイクスピア『マクベス』を題材とした戦国モノ。『スターウォーズ』のインスピレーションの一つとしても有名。

この辺が黒澤明監督の全盛期だったんじゃないかと思います。1950年代前半も『羅生門
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どん底(1957年製作の映画)

3.4

黒澤明監督による江戸時代の長屋を舞台にした群像劇です。

黒澤明監督のテーマは「ヒューマニズム」で「善く生きる」だと解釈しています。「善く生きる」とはどういうことなのかを映画の登場人物を通じて見せる。
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スター80(1983年製作の映画)

3.7

ボブ・フォッシー監督の遺作で選んだ題材がプレイメイトのドロシー・ストラットンがヒモ的な夫ポール・スナイダーに殺された殺人事件。プレイボーイ版『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』ですが、こち>>続きを読む

レッド・ロケット(2021年製作の映画)

3.7

光り輝く太陽に隠れた存在に光を当てるショーン・ベイカー監督によるハリウッドの映画業界という太陽に隠れたポルノ映画を背景とした作品です。

主人公は全盛期を過ぎたポルノ男優マイキー・セイバー(サイモン・
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フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

3.7

光り輝く太陽に隠れた存在に光を当てるショーン・ベイカー監督によるフロリダのディズニーワールドという太陽に隠れた安モーテルを舞台とした作品です。

ショーン・ベイカー監督の題材は「闇」というには明るすぎ
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AIR/エア(2023年製作の映画)

3.3

ベン・アフレックの監督第四作目。(いい意味で)優等生的にきっちりまとまった作品。80年代のMTV世代ならド直球。

エア・ジョーダンの誕生秘話であり、スポーツ界におけるビジネスモデルに革命が起きた瞬間
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パーフェクト ワールド(1993年製作の映画)

3.6

クリント・イーストウッド監督による犯罪ドラマです。フォーマットはロードムービー。当時人気だったケヴィン・コスナーを主演に迎えたトレンディーな作品かと思いきや、ちゃんとクリント・イーストウッド節が効いて>>続きを読む

世界の終わりから(2023年製作の映画)

1.1

全く前知識なしに観たのですが「アチャー、失敗だった」の紀里谷和明監督作品。テロップで紀里谷和明と出てきてイヤな予感はしてたんですよね。「あ、キャシャーンの監督だ」って。

唯一頑張ってたのは主役の伊東
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聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

3.5

イランを舞台にした映画なのだけど、なんか日本と当てはめて色々と考えてしまった。

本作の主人公の一人サイードは娼婦をターゲットとした殺人を繰り返します。娼婦はイスラム教の教えに反するので、自分が「聖戦
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許されざる者(1992年製作の映画)

4.5

クリント・イーストウッドが監督として西部劇の神話に落とし前をつけた作品。師匠であるドン・シーゲルとセルジオ・レオーネに捧げられている。

西部劇は日本の時代劇と同じで勧善懲悪が多い。そこに暴力性を持ち
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ペイルライダー(1985年製作の映画)

3.7

クリント・イーストウッド監督主演作品。どことなく監督二作品目の『荒野のストレンジャー』(1973年)に似てるし、師匠のひとりであるセルジオ・レオーネ監督の「名無し三部作」を彷彿させる部分もある。

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チャイナ・ガール(1987年製作の映画)

3.4

時代の徒花であり続けるアベル・フェラーラ監督による80年代ニューヨークを舞台とした『ウェストサイド物語』です。

フェラーラ監督はB級とは言えない何かを持ってるんですよね。80年代だったらミニシアター
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