MCUのフェーズ4に組み込まれるドラマシリーズ第2段。
前回の『ワンダビジョン』ではシットコムという斜め上の展開を見せたが、本作では指パッチンによる全生命体の半数消滅と復活の5年間を指す「ザ・ブリップ」の問題点を現代の移民難民問題と重ねて描くというコレまた挑戦的な作品だった。そしてそこに黒人がアメリカの勝利の象徴であるキャプテン・アメリカの名を襲名するという特殊性をアメリカ人種差別問題と絡める事でよりダークでハードな内容に仕上がっていた。
エンタメとしてのアクションやカタルシスは少々物足りないところがあり、「ワンダビジョン」ではサスペンスという手法でアクションでなくとも視聴者の心を掴んだが、本作は基本アクション絡みなので、折角バッキーというキャラを使ってもアクション面で面白味を描けなかった事は残念。
ただ、バッキーとファルコンの掛け合いは面白く、2人の友情はずっと観ていたくなる。それぞれが自分の道を進み出したこの作品のポジションは今後の展開においても重要となりそう。
